新年の幕開けにあたり、本紙では林文子市長に恒例の新春インタビューを行った。昨年の市長選挙で3期目の当選を果たした林市長。国際的なビッグイベントの開催も控え、市政運営に対する決意を意欲的に語った。(聞き手/北原健祐横浜中央支社長)
――まずは2017年の振り返りをお願いします。
昨年は、花と緑の祭典「第33回全国都市緑化よこはまフェア」を開催し、72日間の会期を通じて来場された600万人もの方々に、春の花々で彩られた横浜の街並みと里山の大花壇をお楽しみいただきました。
また、フェア会期中に開催された「第50回アジア開発銀行年次総会」では、国の内外から参加された5000人もの方々に、国際都市・横浜のおもてなしと技術協力の取り組みに触れていただくことができました。いずれも多くの市民・企業・団体の皆様のご支援により成功裏に終えることができました。心から感謝しています。
そして秋には、「ヨコハマトリエンナーレ2017」の開催、横浜DeNAベイスターズの19年ぶりの日本シリーズ進出で、街に大きなにぎわいが生まれました。村田製作所の研究開発拠点や神奈川大学のみなとみらい進出が決まるなど、市民の皆様の思いが、横浜を大きく押し上げてくださった年でした。
ビッグイベントに備える
――2018年度方針・予算についてはいかがですか。
18年度はこれまでの実績を土台に新たな中期4か年計画を策定して、さらなる一歩を踏み出す年にしたいと考えています。19、20年に国際的なビッグイベントを控えていますので、その準備が山場を迎える年でもあります。まず、横浜港の国際競争力の向上、客船受け入れ機能の強化、横浜駅周辺、関内・関外地区、山下ふ頭の再開発など、都心臨海部の機能強化を加速させていきます。
また、郊外部では、旧上瀬谷通信施設への国際園芸博覧会の招致や返還が実現した米軍基地跡の活用、大規模団地再生などの街づくりに取り組んでいきます。さらに、横浜経済の支えである市内中小企業や商店街、成長産業への支援、企業誘致を進めていきます。
全国都市緑化よこはまフェアの成果を継承し、里山ガーデンや、山下公園、港の見える丘公園、日本大通りなどで美しい花々をお楽しみいただく準備を進めています。19年に開かれる第7回アフリカ開発会議やラグビーワールドカップ、20年の東京五輪・パラリンピックの準備もしっかりやっていきます。
女性の活躍を支援
――働き方改革についてはいかがですか。
ワークライフバランスに取り組む市内民間事業者を「よこはまグッドバランス賞」に認定していますが、17年度の応募事業者数は前年度の1・5倍以上の108社となりました。企業の皆様の働き方改革への意識や関心が高まっていると実感しています。市内経済団体の皆様と組織している横浜市女性活躍推進協議会では、オール横浜で女性が活躍できるための環境づくりを行ってきました。今年はさらに前へと進め、昨年度に大変好評をいただいた川崎市との連携による働き方改革セミナーを充実させます。参加企業との交流会の開催も計画しています。
また、横浜市は16年度にイクボス宣言をし、庁内のワークライフバランスや女性の活躍推進に努めてきました。昨年は横浜版のフレックスタイム制度とテレワークの試行も実施しました。その結果、ワークライフバランスの推進に有効という意見も多く出ており、18年度は対象部署や期間を拡大していきたいと思っています。
――最後に本紙読者へのメッセージをお願いします。
新たな年を迎えて、市民の皆様とともに希望に満ちた1年にしたいと思っています。昨年は、オール横浜で取り組んでいる成果を本当に実感した1年でした。私も3期目を務めさせていただくことになりましたが、この花開いてきた勢いを止めずに、一段と飛躍できるよう市政に取り組んでまいります。市民の皆様にはお健やかにお過ごしいただけますよう、今年もよろしくお願いいたします。
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