プロ野球ドラフト会議が10月26日に行われ、区内出身者2人が選出された。横浜DeNAベイスターズは川上町出身で横浜高校の松本隆之介投手(18)を3位指名。オリックス・バファローズは小雀町出身で立教大学の中川颯投手(22)を4位で指名した。
同会議は(一社)日本野球機構主催で、プロ野球全12球団が参加し、高校生、大学生、社会人を対象に新人獲得のため行われる。今年は総勢123人が選出された。
DeNA3位へ
横浜DeNAベイスターズに3位で指名された松本投手は、身長188cmのサウスポー。長身からくり出す球は最速152キロ。得意のチェンジアップと緩急を使い分け三振を取っていく。
幼い頃から憧れていたDeNAへの入団に対し「嬉しい気持ちでいっぱい。戸塚を代表して、日本一の投手になれるようがんばります」と話す。
川上北小学校、名瀬中学校を卒業。戸塚アイアンボンドスと戸塚リトルシニアで野球を学んだ。区内では特に秋葉台公園の眺めが好きで、よくランニングに行くという。
名門横浜高校では1年の春からベンチ入りを果たし、2年生の時には春の選抜大会で甲子園のマウンドを経験。しかし、3年生となった今年は新型コロナウイルス流行による大会の中止や練習ができない日々が続いた。夏の全国大会の代替えで行われた県大会の準々決勝では三浦学苑に逆転負けと、悔しい一幕も。
逆境乗り越え、夢つかむコロナ禍で大会中止も
中学時代に所属した戸塚リトルシニアの吉島良紀監督は「入ったころはきゃしゃで積極的ではなかった。1つ上の代の引退試合でホームランを打たれ悔しい思いをしたが、その後の成長が素晴らしかった」と話し、当時からプロ入りを期待していたという。松本投手は「きついトレーニングや守備練習、なによりも3年時にシニアの全国大会に出場したことが1番の思い出」と話す。
オリックス4位へ
オリックス・バファローズに4巡目に指名を受けた中川投手は、地面から近い位置でボールをリリースするアンダースロー。得意なスライダーは曲がりながら斜め上方向に浮き、バッターを惑わせる。
小雀小学校、大正中学校を卒業。小雀少年野球部、横浜泉リトルシニアで野球を学んだ。下投げに転向したのもこのころからだった。「小4のときにサイドスローを試したら、思いの外うまくいった。中学から本格的にアンダーにしました」
桐光学園では1年生からベンチ入り。立教大学でも1年時に全国優勝を果たすが、ライバル校からの厳しい研究に苦しめられることも多かった。「今季も調子が上がらず不安を抱えていた。指名を受けてほっとした」
コロナ禍で寮が閉鎖され、実家に帰っていた際には、親の仕事場に作った手作りマウンドがスポーツ紙に取り上げられ話題に。坂の多い戸塚の地形を生かしたランニングメニューも欠かさなかったという。「戸塚は野球の練習がしやすい環境。継続をして取り組めば、夢がかなうと子どもたちの励みとなる選手を目指す」と意気込む。
小雀少年野球部の低学年チームで礼儀やあいさつなどの基礎を指導した加藤康彦元監督は「小さいころから努力家だった。報告の電話をもらった時は泣きそうだった」と喜びをにじませた。
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