戸塚区・泉区 人物風土記
公開日：2023.04.27
４月１日付で戸塚土木事務所の所長に就任した
白井 一彦さん
港南区在住 57歳
まちづくりに｢使命感｣
○…「戸塚に戻ってこれて本当にうれしい。自分を覚えていてくれた人もいて」。５年前、戸塚土木事務所の副所長を務めたときの記憶がよみがえり、笑みを浮かべる。今年度、初の所長職として同所に戻ってきた。「この数年間で経験してきたことを生かして、より住みやすく、安全な戸塚に」と意気込んだ。
○…平塚市出身。少年時代に遊んだゲームで、まちづくりに興味を持ち大学で土木工学を専攻。もう一つの憧れだった警察官を３年間勤めたのち、市職員として再就職。南本牧の埋立やみなとみらいの開発、日韓Ｗ杯のメディアセンター設立などに携わった。「まちをつくることに常に使命感がある。あとはやっぱり完成した時の達成感も」と仕事の魅力を語る。市の都市交通課の職員として、３月に開業した相鉄・東急直通線にも参与。しかし13年前の計画当初は、地域住民の反対の声も大きく悩み続ける毎日だった。「その町がどう住み良くなるかを説明していたが、正直体力・精神ともにつらかった」。だからこそ、試運転に乗車した際の感動もひとしおだったという。
○…事業成功の裏にはいつも妻と娘の支えがあった。「象の鼻パークが完成した時は、どうしても家族を呼びたくて。まだ小さかった娘と遊んだ」。釣りや旅行、映画やアニメ鑑賞など多趣味を共有し、週末は家族と過ごすことも多い。
○…「所長はあくまで最終判断を下す役。現場の人が動きやすいように一歩引いて地域を見たい」と話す。一方で、就任直前に市が公表した「横浜市密集市街地における地震火災対策計画」の策定にかかわったことから、区民が願う安全なまちに「防災という観点からも取り組む」。自らの経験をこれからの戸塚に注ぎ込む姿勢だ。
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