戸塚区役所と戸塚警察署が中心となって進めている、戸塚駅周辺道路の混雑緩和対策。昨秋東口で行った「交通社会実験」の結果がこのほど、まとまった。また、西口周辺の駐停車禁止区間も固まっている状況だ。両者らは乗降場の新設・拡充や一方通行化の導入などにも着手しながら、駅周辺の安全性と利便性を確保したい考えだ。
東口の動向
昨年11月下旬、1週間にわたって東口周辺で行った交通社会実験。「モディ裏通り」(戸塚第556号線)を一方通行化(国道1号側からの進入を禁止)したほか、「戸塚駅前の通り」(県道203号線)の交差点付近にバリケードブロックを設置し、駐停車禁止のゾーンを明確化した=下左地図参照。
区は期間中、交通量測定やアンケートを実施。それによると、県道556号線の全時間合計の駐停車台数は、通常時の845台が実験期間中は713台となり、132台減少。一方通行化により、駐停車車両を追い越す車両と、対向車両の「お見合い」は完全になくなった。
県道203号線は、駐停車台数806台が716台となり90台減少。ブロックの設置により、対向車線へのはみ出し回数は408回が179回と、229回(56%)も減少した。また、一般車乗降場への駐停車台数は622台から684台へ62台増加した。
今回、区がこの社会実験を機に新たな課題として把握したのが「戸塚駅東口入口」と「上倉田」の交差点の渋滞。特に上倉田交差点は右折車が列を作ってしまい、後続車の進行を妨げている現状がある。両交差点の処理能力の向上を図っていくという。
併せて対策を進めているのがバスロータリーの再編成。明治学院大学行きの停車場はロータリー内で移転済だが、加えて相鉄線三ツ境駅-戸塚駅東口間の路線バス停車場を西口へ移転する。このほかの路線も乗り入れをするバス会社と協議を重ねながら、停車場を東口から西口へ移していきたい考え。また、バリアフリー化を図る目的で、タクシー乗降場の変更も視野に入れている。現在、乗降場に向かうには、エレベーターを数回乗り降りしなければならず、使い勝手が悪いためだ。
関係者と協議・調整を進めながら、時期は未定だが、東口の一方通行化の導入、駐停車対策に着手する方針だ。
西口の動向
戸塚駅西口駅前が、2024年春頃に駐停車禁止エリアに指定される=下右地図参照。市は、第2バスセンター(元戸塚住宅公園前)に隣接するJR東日本の用地を一部買取し、マンション送迎バス乗降場新設と一般車乗降場の拡充を行う。その整備完了後、交通規制がかけられる。
今回の措置は20年の春先に実施した交通社会実験の結果を受けたもの。実験ではトツカーナ隣接道路と区庁舎隣接道路を、路線バスの降車を除き、終日駐停車禁止区間に設定した。
区では交通規制に併せ、車両を駅から遠くない所に停車させるため、第2バスセンターの整備、庁舎内にある第2交通広場への積極的な誘導を進める。当初予定されていた区庁舎周辺道路への交通規制は一旦見送り、禁止区間施行や近隣店舗の荷さばきの状況を見ながら再検討するという。
戸塚駅を利用する住民からは「西口の交通規制はドライバーの一人として安全のため賛成」、「東口は地下鉄を通したタイミングで車両対策をしておけばよかった」などの声があがった。
区担当者は「これらの対策を実行することにより、安全で魅力があり、行き来がしやすい戸塚駅にしていきたい。理解と協力を」と話している。
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