ムエタイのラジャダムナンスタジアム認定王者となった 奥脇 竜哉さん 金沢区富岡東在住 19歳
謙虚に、強さ追う
○…6つ上の兄から影響を受け小4で始めたムエタイ。弱冠19歳で本場タイの聖地でスタジアム認定王者になった。競技を始めて以来、憧れ、目標にしていたタイトル。「ベルトを巻いても実感がわかないんですよね」と苦笑いを浮かべるが、ジムの会長やトレーナー、家族が喜んでくれたことが何より嬉しかった。
○…金沢区富岡東出身。父親が格闘技を好きでテレビでよく見ていたことからムエタイの道に。始めて1カ月で出場した試合で完敗したことが心に火をつけた。「とにかく悔しかった」。もっと強くなりたいとのめり込み、10歳で初めてタイを訪れた。「向こうはムエタイが国技。会場は満員になるし熱気や歓声がすごい」。この環境で力をつけたいと15歳で単身タイに。道場に住み込み、武者修行の日々。実力が認められ本場でプロデビューを果たした。
○…横浜市内の通信制高校に通い、学業と格闘技を両立させた。「先生にサポートしてもらい卒業できた。多くの方に支えられて今がある」と感謝する。「今はほかのことは考えられない」とムエタイが中心。ジムで週6日練習に励みストイックに強さを追い求める。一方で競技の普及にも力を入れる。週2日、ジムのキッズクラスで指導を行う。パンチやキックの基礎を教え「子どもたちに楽しいと感じてもらえるように意識しています」
○…オンとオフの切り替えを大事にしている。自宅で飼う犬の話では19歳らしい柔らかい表情に。ただ、リングに上がると人が変わったように鋭い目つきになる。「ここで終わりじゃない」と見すえるのは統一王者。チャンピオンになっても「練習するのみ」。実るほど頭を垂れる稲穂かな―。父親からかけられた言葉を常に意識する。謙虚に強さを追い続ける。
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