金沢区福浦に本社を構える山陽印刷の秋山桂子代表取締役会長が、このほど2020年度の「横浜市産業功労者表彰」を受賞した。この表彰は、市内経済の一層の発展に寄与することを目的とし、横浜市内の経済の活性化や産業分野における地域貢献に尽力した企業経営者に贈られるもの。今年は秋山会長を含む4人が選ばれた。
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秋山会長は急逝した夫に代わり、バブル崩壊後の1997年に社長に就任した。「先の見えない中、葬儀の次の日から出社していました」と振り返る。主婦から経営者への突然の転身。印刷工場は社員が回してくれるが、「社長業は誰も教えてくれない」。女性の視点を生かしつつ手探りで走り続けてきた。
当時はインターネット黎明期だったが、ホームページ制作などWeb事業にもすぐに乗り出した。「素人だったからこそ、柔軟に取り組めたのかもしれません」。時代と共に変化し、新たなコミュニケーション手段を提案する。
夫の時代から取り組んできた芸術・文化支援のメセナ活動は今も継続して取り組む。「会社も社会の一員で、社会なくしては存在できない。アートを通してつながることで、刺激や楽しさを仲間と分かち合ってきた」
全国商工会議所女性会連合会副会長として、「女性起業家大賞」の創設に携わるなど、女性活躍のための環境整備、地域活性化に向けての取り組みにも尽力してきた。「スキマ分野などで、生活者目線を持った女性ならではの商品やサービスは沢山あるのでは」と期待を込めた。
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