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中区・西区版 公開:2020年6月25日 エリアトップへ

童謡 赤い靴 ミニ絵本で復刻 横浜の魅力語り継ぐ1冊に

文化

公開:2020年6月25日

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山下公園の「赤い靴はいてた女の子像」の前で絵本を手にする松永さん(右が復刻版で左はオリジナル本)
山下公園の「赤い靴はいてた女の子像」の前で絵本を手にする松永さん(右が復刻版で左はオリジナル本)

 横浜を舞台にした童謡『赤い靴』をモチーフに制作され、既に絶版となっていた絵本がこのほどミニサイズで復刻販売された。作者は山下公園にある赤い靴の女の子像の建立に尽力した松永春さん(91)=人物風土記で紹介。

「赤い靴はいてた女の子/異人さんにつれられて行っちゃった」。1921年(大正10年)、詩人・野口雨情が美しい横浜の情景に魅せられてこの詩を詠み、本居長世の作曲により誕生した童謡『赤い靴』。2番の歌詞では「横浜の埠頭(はとば)から船に乗って」と歌われる横浜を代表する曲だ。

 今回復刻販売された絵本『赤い靴』の作者である松永さんは、この素晴らしい童謡を横浜のシンボルとして形にすべく市民運動を展開し、1979年11月に市民らの賛同を得て山下公園に「赤い靴はいてた女の子像」を建立した人物。翌80年に童謡をイメージして作った物語を、市の広報紙に掲載。それをもとに横浜生まれの水墨画家・森泰章さんが挿絵を描き、86年に神奈川区の不二出版から絵本『赤い靴』が出版された。物語に出てくる横浜の描写には、山手の西洋館や外国人が行き交う街の雰囲気、三角塔がある教会の「トンガリヤソ」の呼び名など、当時元町の近くに住んでいた松永さんの幼少期の記憶が色濃く反映されているという。英語訳付きで、横浜土産として長年人気を集めていた。

ロマンつなぐ

 赤い靴をモチーフにした横浜土産等の制作販売を手がけるエクスポート=中区=がこの絵本が絶版になったことを知り復刻版の制作を提案。松永さんや不二出版の協力を得てこの春復活させた。

 手に収まるミニサイズやソフトカバーにすることで、1冊330円と価格を抑えた。「近頃『赤い靴』の童謡を知らない子どもが増えていると聞きます。横浜土産やプレゼントに気軽に利用し、広めてもらえたら」と同社。松永さんも「赤い靴は多くのロマンを生み出しましたが、それだけみなさんに愛されている童謡だということ。この絵本を通じ、横浜の魅力の一つとして『赤い靴』を末永く語り継いで欲しい」と話していた。

 絵本は赤レンガ倉庫の期間限定ショップ「横浜赤い靴本舗」や通販サイト「メイドインヨコハマ」などで購入できる。

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