横浜市が2019年1月に宣言した「イノベーション都市・横浜」。「横浜をクロスオーバーする」「イノベーションが起こる」などの意を表明する「YOXO(よくぞ)」のロゴを掲げ、産学官の人材交流やビジネス創出などイノベーション環境の構築に取り組んでいる。
そうしたなか、旧横浜市庁舎の前に19年10月、市がベンチャー企業成長支援拠点「YOXO BOX」を開設。現在、スタートアップ企業を支援する「アクセラレータプログラム」が実施されている。具体的には、市内に拠点または市内へ立地を考える起業3年程度のスタートアップ企業が審査で選ばれ受講できる、5カ月間のプログラムで、専門家による指導やパートナー企業・支援者との連携・協働機会などが得られる。第1期では、全12社が受講。現在進められている第2期でも、10社がプログラムを実施している。
東京都から金沢区に移転へ
同プログラムを受講するCarstay(株)(宮下晃樹代表取締役)は、「バンシェア」と呼ばれるキャンピングカーのシェアリングプラットフォームを構築。現在、全国で100台以上が登録されている。現在は都内に本社を構えるが、広い商圏をはじめ、自然豊かな景観や駐車スペースを確保できる金沢区への移転を計画中だ。宮下代表は「キャンピングカーはコロナ禍での三密を避けた旅や有事の際のシェルター機能など幅広い用途で活用できる」と説明し、YOXOBOXについては「市内企業との交流や、本社移転などに向けた支援援助に期待したい」と話す。
市と連携し飲食店を支援
オフィスが同拠点に併設し運営業務も担うスカイファーム(株)(木村拓也代表取締役)は、飲食店のデリバリープラットフォーム「NEW PORT」を運営する。コロナ禍には、市内飲食店の支援を目的に横浜市と連携し「うまいぞ!横浜。」を立ち上げ、大型商業施設内の飲食店や中華街などで事業を拡大中だ。
同拠点では、子育て支援を行う異なる業種の企業とも事業を模索している。同社の広報担当・ティオン晴子さんは「YOXOBOXでは、異業種の方とのネットワークができる強みがある」と期待する。
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