神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

横浜文化賞を受賞した鎌倉彫師範の 蒲田(かつきた) 敏子さん 中区在住 101歳

公開:2022年10月6日

  • X
  • LINE
  • hatena
蒲田(かつきた) 敏子さん

彫刻刀を手に創作続く

 ○…カツラの木に装飾的なデザインを彫り、漆を塗って仕上げる鎌倉彫。師範として教室や個展を手掛けるなど、これまで精力的に活動してきた。1980年には米国大使公邸で作品デモンストレーションも。横浜市の最高顕彰受賞の一報に「夢のよう。喜んで受けさせていただいた」と笑顔で話した。

 ○…鎌倉彫との出会いは約80年前。義母から勧められ彫刻刀を譲り受けた。もともと手仕事が好きだったこともあり、すんなりと刀を手にすることができた。本格的に始めたのは終戦から10年ほどたち、社会が落ち着いてきたころ。夫は転勤族で名古屋・大阪・四国の新居浜など16年にわたり関東を離れたが、月に1回は電車で鎌倉まで通ったという。「いい先生にめぐりあえた。自分の図柄で自由に彫らせてもらえた」とデザインの構想でいつも頭がいっぱいだった。そして75年に師範免許を受けた。

 ○…弘明寺出身。横浜第一高等女学校(現・横浜平沼高校)、神奈川県女子師範(現・横浜国立大学教育学部)を出て、磯子の小学校で2年ほど教壇に立った。「90歳の教え子とは今でも付き合いがあります」とほほ笑んだ。また、人生100年、病気知らず、医者知らず。3歳で被災した関東大震災では眉間に大けがを負ったというが、それ以後は健康そのもの。その秘訣は「自分流の体操」ときっぱり。「朝昼晩、必ずやります。自分で決めたことだから」

 ○…生まれ育った大好きな横浜。海が見える自宅を工房に、いまも創作活動は続く。年末には所持する彫刻刀約180本を「お礼研ぎ」。「一年間楽しませてくれてありがとうってね」。101歳を迎え「周りの人の助けがあってこそ。いただいた寿命が続く限り健康でいたい」と話した。

中区・西区・南区版の人物風土記最新6

永井 嵩久さん

5月31日から6月2日まで行われる第44回横浜開港祭の協議会実行委員長を務める

永井 嵩久さん

中区在勤 36歳

5月22日

高橋 優斗さん

5月24、25日に行われる「ハマフェスY166」の「次世代ブランドディレクター」を務める

高橋 優斗さん

横浜市出身 25歳

5月15日

渡辺 幸子さん

5月10日から行われる「ブルガリアンローズフェスティバル元町」の発起人

渡辺 幸子さん

中区北方町在住 61歳

5月8日

永井 由香さん

中区長に4月1日付で就任した

永井 由香さん

中区在勤 58歳

5月1日

水島 ひろ子さん

(一社)日本カラーパレット協会の代表理事を務める

水島 ひろ子さん

西区岡野在勤 59歳

4月24日

森 直実さん

野毛大道芸のアートディレクターを務める

森 直実さん

南区南太田出身 76歳

4月17日

あっとほーむデスク

中区・西区・南区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

コラム一覧へ

中区・西区・南区版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2025年5月24日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Facebook