南警察署地域第二課の警察官で、浦舟町交番に勤務する岩永ふくみさん（24）＝人物風土記で紹介＝が９月５日に東京都で行われた「全国警察柔道選手権大会」に出場し、３位に入った。これにより、学生や社会人のトップ選手が出場し、11月にある「講道館杯全日本体重別選手権大会」への出場権を手にした。

　「全国警察柔道選手権大会」には、全国大会に出場経験があるなどの実績を持つ警察官が参加し、トーナメント方式で対戦。岩永さんは神奈川県警から推薦を受けて、女子70kg級に出場した。

　同級には11人がエントリー。岩永さんはシードで登場して初戦に勝利すると、準決勝は優勝候補の筆頭に挙げられていた小林幸奈選手＝大阪府警＝と対戦。柔道を始めた小学１年から貫く「攻め続ける柔道」を見せ、得意技の「大腰」を仕掛けようと機会をうかがった。だが、スタミナが切れたところを攻め込まれて惜しくも敗れた。それでも３位となり、講道館杯への切符を手にした。

ブランク乗り越え

　岩永さんは大学卒業後、神奈川県警に入職。「警察官の仕事を早く覚えたい」という思いから、昨年度までの２年間は仕事に専念。柔道から離れていたが、県警から大会出場の推薦を受けたことで練習を再開した。

　大学４年時はコロナ禍で大会が相次いで中止となったため、試合は約３年半ぶりとなり、「試合勘を取り戻すのが最も苦労した」と振り返る。階段ダッシュやロープを引く練習を取り入れ、体力と筋力を大学時代に近づけた。講道館杯に向け、「周囲の人に柔道で恩返ししたい」と意気込む。