「猫が嫌われないように」と12年間、主に区内の野良猫のためにボランティアで活動してきた人がいる。獅子ヶ谷在住の小泉由紀子さん=人物風土記で紹介=だ。
小泉さんは、市内の地域猫活動の支援を行う一般社団法人横浜市動物愛護サポートの顧問や市から委嘱される横浜市適正飼育推進員として積極的に活動している。
地域猫の活動(TNR活動)とは飼い主のいない猫の不妊去勢手術、給餌などについて約束を決めて管理を行い、飼い主を探していくことで将来的に野良猫を無くしていくことが目的。これまで小泉さんが捕獲送迎した猫は約2千5百匹に上る。
三ツ池では激減
もともと鶴見は、空き地が少なく、所有地が多かった性質などがあり、猫の糞尿や鳴き声などが問題になる事が多かった。
自宅で野良猫に餌を与えてしまっている人は、責任の所在が分かりやすいが、公園などの公共の場では誰が餌をやったか分からないため、無法地帯になりやすいと小泉さんは指摘する。
三ツ池公園では、以前野良猫が百匹以上いたが、小泉さんらが捕獲送迎し、里親を探すことで30匹まで減少。その30匹は獣医師による去勢手術を受け、近隣の人が毎日餌をやり、地域猫として暮らしている。小泉さんは「猫に餌をやってはいけないなどと言われるが、実は餌をやりながら、捨てられた新しい猫がいないか見張る人がいることが一番大事」と話す。
大黒ふ頭も連携
大黒ふ頭では、工場の商品が野良猫に傷つけられるなど影響が出ていた。
そのことを受け、近隣百近くの会社からなる大黒ふ頭連絡協議会は、一般社団法人横浜市動物愛護サポートへの寄付を決め、このほど互いに協力する連携体制を構築。野良猫がいた場合に連絡を取り、今までは立ち入りが禁止されていた工場の敷地に小泉さんらボランティアが入れるようになる。同会の倉林恒人さんは「互いに利害が一致した。できるだけの支援をしたい」とコメントした。
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