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多摩区・麻生区 人物風土記

公開日:2021.11.12

川崎市立東菅小学校のボランティアとして、郷土資料室を管理する
佐藤 行教(ゆきのり)さん
菅北浦在住 74歳

  • 佐藤 行教(ゆきのり)さん (写真1)

郷土と自然は「宝物」

 ○…菅地区の民家で昔から使われてきた農機具や民具がずらりと並ぶ、東菅小の郷土資料室。管理を約6年にわたり担ってきた。解説をまとめた資料や掲示物も手作りだ。「人々の生活には喜怒哀楽がある。道具を手にした人の心の声が聞こえてくるような場所にしたい」。地域からの寄贈品は一つずつ丁重に展示。資料室は各学年の学習に役立てられ、出前授業で自ら教壇にも立つ。

 ○…山形県の農村で果樹園に囲まれて育った。中3のとき目を患い、性格も内向的に。「人のために役立ちたい」と政治家、弁護士を志望。高校を出て上京し、専修大学二部の法学部へ。神田で牛乳配達をはじめアルバイトを掛け持ちしながら勉強の日々。「人間、幸せになるには努力しかない」と教員への道を見出し、川崎市に就職。通信教育を経て小学校教諭の免許を取得した。

 ○…在職38年間で生田小や西菅小、長尾小など市内9校に勤務し、2校で校長も務めた。授業は「立って行う、黒板を丁寧に書く、教室を回りノートを見る」というのが信条。市立小学校社会科教育研究会や市郷土研究会のメンバーとして郷土史を探究し、勤務校では副読本や地域資料集の編集に携わってきた。昨年は東菅小の創立50周年を記念し、かるたを創作。絵札から読み札、解説までこだわり抜いた。

 ○…菅に住み40年以上。かつてはホタルやイナゴが生息したまちの風景を、自然豊かな故郷に重ねる。「稲作や野菜作りは子育てと同じ。人も物も心がある。みんな尊い」。そんな気持ちを「子どもたちに育んでほしい」と願いを込める。西菅小や東菅小で学んだことを生かし、現在は「菅さんありがとう」と題した本の編集に傾注する。「菅の温かさ、先人の声を後世に残したい」

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