中原区 社会
公開日:2026.09.18
川崎市獣医師会 命に寄り添い、行政と連携 岩佐専務理事に聞く
「地域における獣医師会の役割は、診療にとどまりません」。そう語るのは川崎市獣医師会の岩佐保宏専務理事だ。
同会は平時の適正飼育の指導に加え、有事の備えにも注力する。市内全域で推奨される「ペット同行避難」に向け、防災訓練へのブース出展や啓発活動を行政と合同で実施。10月25日(日)の市総合防災訓練では、中原区衛生課が主催する初の同行避難の体験訓練をサポートする。「避難所では人とペットの生活空間を分けるのが原則。日頃の備蓄や事前シミュレーション、在宅避難の検討が不可欠です」と強調する。
行政との親密な連携は川崎の強みだ。市動物愛護センター(アニマモールかわさき)で手に負えない傷病動物の治療や手術を引き受けるほか、ここ2年は2週間に1回、会員獣医師が同センターを定期訪問。相談や治療に当たる体制を整えた。夜間の負傷猫や県の野生動物の一時保護も担う。
一方で、飼い主の高齢化やペットの引き取り手不足といった課題も浮き彫りになる。責任感が強い高齢者ほど飼育を諦める現状に「正しい知識を持ち、愛情を注げる人が飼える環境づくりが今後の課題」と明かす。
「大切なのは、まず動物を『知る』こと。疑問があれば気軽に動物病院を頼ってほしい」。これからも専門家として地域と命に寄り添い続ける。
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