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川崎区・幸区 人物風土記

公開日:2022.11.11

「浄階一級」となった天照皇大神宮司の
岩澤 具治(ともはる)さん
幸区南加瀬在勤 82歳

  • 岩澤 具治(ともはる)さん (写真1)

人生、人助け

 ○…神職としての最高位への昇進を「一生をかけてやってきたことを、神様や氏子の皆さんに認めていただけたということ」と受け止める。「喜びよりも感謝の気持ちでいっぱいだ」と控えめに思いを口にした。

 ○…天照皇大神の創建は鎌倉時代末期。同神社の社務所で産湯につかった。祖父や父の姿を見て育ち、神職に就くことを思い描いていた。神職の資格を得て60年、宮司になって40年。この間、神奈川県立高校教諭を38年、横浜刑務所教戒師を12年、県の伊勢神宮崇敬担当理事を6年務めた。

 ○…祈願とともに地域の人から相談を受けることも多く、人の話を全く聞かないという子どもの親からの相談では、子どもに落書き帳に自由に絵を描かせた。初めは絵の体をなさなかったのが、心の内にあるものをすべて吐き出させたことで、だんだんと形になっていった。その絵を認めることで、人の話に耳を傾けるようになったという。神社の務めを果たしながら勤務した高校では、タバコが原因で退学処分が下された3年生の生徒を立ち直らせたいと校長に直談判し、無期停学に止まらせたこともある。約2カ月間、毎日、放課後に家に行き指導を続けた。自身も愛煙家だったが、「もう一生吸わない」と誓って、生徒にもやめさせ、無事に卒業させた。「苦しみを分かち合ってこそ本当の指導」と力説する。

 ○…勤務した県立荏田高校の校歌の作詞を手掛けたこともある。「師友の腕(かいな)あたたかに」という一節に教師と生徒が一体となるようにという願いを込めた。その思いは神職と氏子の関係にも通じる。自らの使命を確認するかのように「神職も教職も人が生きがいを持って生きるお手伝いをする有難い仕事なんです」と語った。

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