宮下自治会では今年4月から、犬の散歩を防犯につなげる「わんわんパトロール活動」を行っている。市内ではパトロール隊として同様の活動を行う例があるが、自治会単位での活動は珍しい。同自治会では活動を通して、犯罪抑止とともに地域コミュニティ力の向上につなげていく構えだ。
この「わんわんパトロール」は関東地方を中心として全国的に行われているもので、犬の散歩時に、活動の証となるバンダナやリード標などのグッズを携帯して防犯パトロールを行う取り組み。日課とするコースを普段通りに散歩することで犯罪抑止につながるとされており、県下では伊勢原市が市を挙げて取り組むなど広がりを見せている。
市内でも横山地区で「神奈川相模わんわんパトロール隊」が2006年に発足され、同様の活動が行われている。
「あいさつ、会話が増えた」
一方、自転車盗難やひったくり、車上荒らしなど年間で平均40件ほどの犯罪が発生している宮下地区では、これまで青色防犯パトロール(青パト)による自主的な防犯活動や防犯灯の設置などを行ってきた。こうした中で、同地区は一軒家の世帯が多く、ペットの飼育率が他地区よりも比較的高いとされていることから、他市を参考に昨年、「わんわんパトロール」の導入を検討。市の補助金を受け、今年4月から活動を開始した。
同活動には現在50人弱ほどが登録しており、それぞれ日課とする犬の散歩時に、骨の形を模した「スウィングボーン」と呼ばれる反射材や小型バッグなどを携帯して地域の見回りを行っている。活動を行う上では、「不審者を見かけたら後を追わず110番を」「フンの始末などマナーを守ろう」といった簡単なルールも決められている。
同活動の提案者で、宮下在住の内田美市男さん(63)は「(同活動は)ニュースなどで見て知っていた。普段の散歩の延長線上で防犯につなげることができる」と意義を話す。内田さんは自身も活動を行っており、「防犯はもちろん、地域の方々との会話やあいさつが増えた。『ごくろうさま』と言ってもらえたり、子どもたちにも声をかけてもらえるようになった」と活動による地域の変化を述べ、犯罪抑止だけでなく地域コミュニティ力の向上につながっている点を示した。
活動を小山地区全体へ
活動の主導者で、同自治会の防犯委員長を務める原常夫さんは「活動を通じ、地域全体で防犯やマナー向上などの雰囲気づくりができる。特別なことはしないので気軽に参加できると思うし、今年度で活動者100人ほどをめざしたい。ご協力をお願いします」と呼びかけ、内田さんは「宮下自治会だけでなく今後は小山地区全体にも広がれば」と話している。
活動は宮下自治会の人が対象で、時間は自由。同自治会では協力者を募集している。問合せは原さん【携帯電話】090・1057・9969へ(問合せは午後1時以降に)。
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