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公開日:2026.07.30

相模原市緑区の県立相原高校の旧校舎にあったクスノキを伐採前から挿し木で繁殖 「橋本駅前に戻せたら」

  • 校内に植えられたクスノキ「2世」とプロジェクトチームのメンバー。(右前から時計回りに)花田さん、五十嵐さん、リーダーの鈴木さん、坂水教諭

    校内に植えられたクスノキ「2世」とプロジェクトチームのメンバー。(右前から時計回りに)花田さん、五十嵐さん、リーダーの鈴木さん、坂水教諭

 今春、開業間もない西橋本の商業施設に植えられた1本のクスノキ。これは橋本駅前から移転した県立相原高校の校舎内にあったシンボルツリーのクスノキを挿し木で繁殖させたもの。同校では、2025年に伐採されたクスノキの「遺伝子を残したい」と現在も繁殖を続けている。同校環境緑地科のプロジェクトチームのメンバーは「いずれは橋本駅前に戻せたら」と思い描く。

 橋本駅南口にあった旧校舎は地域住民が校内を通行できたため、そこに植えられていたクスノキは地域のシンボルとして開校当時から親しまれてきた。しかし、リニア中央新幹線の新駅設置が橋本に決まり、同校は橋本台に移転。その後、クスノキは伐採された。

 移転が決まったことを受け、伐採の可能性を考えた同校の坂水元也教諭は「クスノキの遺伝子を残したい」と、16年から生徒と共にクスノキの挿し木を始めた。挿し木とは切り取った枝を土に植えて繁殖する方法で、種子による交配などとは違い純粋なDNAを残すことができる。一方でクスノキの発根は難しく、「成功率は1割程度」と坂水教諭。実際に約1000本の挑戦で発根したのは100本程度。さらに、発根後に夏の暑さで大半が枯死してしまったため、2025年にプロジェクトチームを立ち上げ管理に努めてきた。

7本の「2世」

 この挿し木により生き残ったクスノキは7本。校内などで管理を続けている。それを知った商業施設・COTOE(コトエ)橋本の担当者が「地域のシンボルとして植えたい」と同校に連絡。「地域に見てもらえるなら」と1本を商業施設の敷地内に植えることとなった。

 クスノキを管理するプロジェクトチームは2年の女子生徒10人。メンバーの花田星奈さんは「地域に広がってうれしい。連絡が来た時は驚いた」、五十嵐凪咲さんは「校舎の中ではなかなか地域の人に見てもらう機会はない。コトエに植えられると聞いて良かった」と話す。コトエで行われた植樹式にも参加したメンバーは、虫や病気などの影響がないか、現在もクスノキを気に掛ける。6月に台風が接近した際には、樹木が倒れないように囲いを作った。

 チームでは、旧校舎のクスノキから繁殖させたものを「2世」と呼び、現在は2世から「3世」の繁殖にも挑戦。50本ほどチャレンジし、3本の繁殖に成功。これから発根の実験を行うという。

 クスノキの今後についてリーダーの鈴木優珠さんは「北公園や麻溝公園などにも植えることができたら。そして、橋本駅前に戻すことができたらうれしい」と話す。

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