さがみはら緑区 社会
公開日:2022.01.06
歴史あるゴール、今もなお
50年以上? 城山高校で現役
県立城山高校で現在使用されているサッカーゴール。このゴールポストの歴史は古く、1970年代に中央区の企業のグラウンドで使われていたもの。「サッカーで繋がる数奇な縁」をたどり、巡り巡って城山高校にやってきた。
64年の東京五輪のときに、サッカー日本代表コーチとして来日していたデットマール・クラマー氏という人物がいる。日本サッカー界のレベルを向上させた「日本サッカーの父」として有名だが、陰の立役者としてクラマー氏と海外との橋渡し役を務めていたのがクリストファー・W・マクドナルドという人物だった。彼が前記の企業に在籍していたことが縁で、日本の技術向上のため、世界の一流チームが招かれ、日本代表チームとの強化練習が行われていたというのだ。
時は流れ90年代。中央区にある県立弥栄西高校のサッカー部顧問だった大野真教諭は、生徒たちによりよい環境で練習をさせたいと、当時まだ珍しかった天然芝のグランドを探していた。そうして見つけたのが前記の企業だ。大野教諭は企業に直談判。その甲斐あって、使用していない時間帯だけグラウンドを借りる許可を取り付けた。それに加え、数年後企業がグラウンドを手放す際、ゴールポストを譲り受けることにもなった。大野教諭は「アルミ製のゴールは頑丈で当時は一級品。これを使って実践練習が出来たら」と、2000年から赴任していた城山高校に運び入れた。
当初ゴールは劣化がひどく、そのまま使用するには安全面が心配された。そこで、大野教諭の後輩が代表を務める城山工業(株)(橋本台)が無償での修理に協力。腐食していたフレームは溶接し直し、ネットも新品の物に。練習でも使える強度まで修繕を施した。
現在同高サッカー部顧問を務める沢辺和也教諭は、「部員たちもこのゴールポストがとても貴重であることを知っている。さまざまな協力に感謝し、大事に使わせてもらっている」とコメント。かつての日本代表が揺らしたであろうゴールネットは、年月を越え現代の若き選手たちが揺らしている。
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