猟師の革屋とこはむの店主で、ワークショップなどで命の大切さを伝えている 竹内 陶子さん 若柳在住
いただく事に感謝を
○…猟師の資格を持ち、自ら銃を構え動物を捕獲。その革でキーケースや財布などの小物を制作、販売している。資格を取るまでは、牛や豚の革を使って趣味で作っていた。銃を手にするようになって思うことは「とにかく無駄にしない。大事にいただく」ということ。「心からいただきますと言えるようになったのは、自分で猟を始めてからですね」と話す。
○…猟の資格を取得したきっかけは、家の畑がイノシシに荒らされたため。「育てていた野菜がほぼダメになってしまって」と回想する。実際に行うのは罠猟で、畑に罠を仕掛け動物を撃って捕える。「動物も罠にかかりストレスを感じているので、なるべく苦しまないようにしたくて」。銃を手に限界まで近づき、眉間や首を狙って一発で仕留める。「銃を構えてからは5秒とか10秒ですが、雑念とかは一切無くなって自分と動物だけの世界」。集中力を極限まで高める様子が浮かぶ。
○…名古屋市の出身。子どもの頃から山で友達と遊ぶなど活発だった。高校卒業後にワーキングホリデーでニュージーランドに行ったことをきっかけに、これまで70カ国を旅してきた。「行かないとわからないものがたくさんある」と旅の魅力を話す。コロナ禍で旅はご無沙汰だが、海外で知り合った夫と3歳の長男、2歳の長女の4人で暮らしている。
○…猟師として、少しでも自分の経験を知ってもらいたいと、革製品を作るワークショップなどで、命の大切さを伝えている。「人間は忘れやすいからこそ、動物の目を見て猟をしていると、多くの犠牲の上に命が成り立っていることをリアルに感じる」と話す。「命の上に自分たちがいるということを忘れないでほしい。そして命をいただく事に感謝を」
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