市民病院 大規模訓練を実施 150人が参加し初の試み
町田市民病院(近藤直弥院長)は17日、災害医療地域連携訓練を同病院で実施した。医師会、歯科医師会、薬剤師会などのほか連携病院、近隣調剤薬局、町内会など約150人が参加する大規模訓練は今回が初めて。
多摩直下型地震(震度6弱、マグニチュード7・3)の災害を想定し、電気、ガス、水道使用不能のほか、電話がかかりにくい状況を仮定し、市民病院では、受け入れ態勢を整え、職員および他の医療機関関係者が参集した。
今回の訓練は、徒歩など自力で来院する負傷者や救急車で搬送された重症者をトリアージし、その後の治療を速やかに行えるようにすることが主な目的。トリアージとは災害など非常時に、多くの負傷者の緊急度・重症度を判定し優先順位を決めることで、1人でも多くの負傷者に最善の治療を行うために必要な処置のこと。
当日は、自力で来院する負傷者を病院入口でトリアージし、軽傷者はテントで仕切られた救護所で処置を受け、薬が必要な負傷者は近隣の調剤薬局で薬を手にした。薬剤師会に所属していない調剤薬局が今回のような訓練に参加するのは初めてで、参加した薬局は「災害時では負傷者の方も動揺していると思うので、座ったままで薬の説明を受けられるようにしました」と話し、初めて利用する薬もあるので手書きで服用方法を書き込むなど工夫して薬を手渡していた。
救急車で運ばれた負傷者は、ロビーに設置されたトリアージエリアで再度トリアージが行われ、症状により手術や透析、他病院への搬送などの手配が行われた。
この訓練に参加した市民は「いつ災害が起きるか分からないので、こういう訓練を体験できたのは良かった」とコメントしていた。 訓練を終え、近藤院長は「災害は突然起こるので、このような訓練は非常に重要。停電や断水など非常時での病院の継続、医師間の情報収集など得られたものは多かった。また多くの団体が協力してくれ、町田の医療を支えてくれていると改めて感じた。今後とも協力して町田の医療を支えていきたい」と話した。
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