戻る

町田 トップニュース社会

公開日:2026.01.01

真光寺に元競走馬
「第2の馬生」過ごす

  • 元競走馬とその成長を見守る本山さん

    元競走馬とその成長を見守る本山さん

  • 真光寺に元競走馬 (写真2)

 今年の干支は「午」。真光寺町の住宅街にある「乗馬クラブクレイン東京」では、華やかなレースの世界を引退した元競走馬たちが、穏やかな「第2の馬生」を過ごしている。

 約130頭もの馬が在籍する同クラブ。その9割が、かつて競馬場で走っていた元競走馬「サラブレッド」だ。厩舎には、競馬ファンなら聞き覚えがあるかもしれない名馬もいる。現役時代に2億円以上を賞金で稼いだ「トップコマンダー」。重賞レース(GII・日経新春杯)を制した実力馬だ。また、あのディープインパクトを父に持ち、武豊騎手を背に日本ダービーにも出走した「ポルトドートウィユ」も、現在はここで暮らしている。

 トップコマンダーは現役引退後、障害馬術の競技馬としても活躍。同クラブの本山正樹指導員は「昔は気が強く、それが障害を飛ぶにはふさわしい性格だった」と話す。ただ、今ではすっかり角が取れ、初心者を背に乗せて歩く「おじいちゃん先生」として親しまれているといい、ポルトドートウィユは、馬初心者でも触れるほど人懐っこいが、いざ人を乗せると「合図を出していないのに、前の馬が走るとついて行きたがっちゃうんです」と本山さんは笑う。

「速く」から「歩く」へ

 彼らのように第2のキャリアを歩むには、訓練が必要となる。「速く走る」ことを教え込まれた競走馬から、乗馬クラブでは「人を安全に乗せ、ゆっくり歩き、止まる」ことが求められる。来たばかりの馬には、まず施設内を散歩させ環境に慣れさせたあと、「足で合図したら進む」「手綱を引いたら止まる」というルールを、褒めながら根気強く教えていくという。「毎日接していると、馬の目つきや表情が変わってくる。信頼してくれたな、と感じる瞬間」と本山さんは話す。

 信頼関係を築くためには、日々の体調管理も欠かせない。馬は寒暖差に弱く、腹痛を起こしやすい。スタッフは毎日の検温や糞のチェックで、小さな変化を見逃さないようケアを行っている。「うれしい時は『ブフフ』と鼻を鳴らして喜び、おやつが欲しい時は前足で地面をかいておねだり。犬のように尻尾を振っている時は、実は虫を払っていたり、嫌がっていたりする時なんです。逆に放牧してうれしい時は、尻尾がピーンと上がりますよ」と言葉の通じない体重500キロ近い動物と心を通わせる。

 本山さんは「動物にまたがり『共同作業』をするなんて、他にはあまりないこと」といい、「乗馬は人間だけでも、馬だけでも駄目。こちらの指示が的確でなければ馬は動かない。馬は嘘をつきませんから。うまくいかない時は自分の責任」と語る。だからこそ、呼吸が合い、「人馬一体」となれた時の喜びは格別だという。「まずは馬にまたがってみないと分からない魅力があります。午年の今年は、ぜひ気軽に体験しに来てください」と呼びかけている。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

町田 トップニュースの新着記事

町田 トップニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS