国産ワインの販売などを行う市内の事業者が、町田で育てたブドウを使ってワインをつくる「まちだぶどうづくり・ワインプロジェクト」をスタート。本町田に2つの栽培畑を設け、準備メンバーを集めて3月28日には植樹イベントを行った。今後は栽培体験など、誰でも参加できるような企画を実施しながら4、5年後の収穫を目指す。
玉川学園にある「町田ワイン」(渡辺文久代表=人物風土記で紹介)は、認知度の低い日本ワインを広めようと2018年10月に創業。国内で生産されたブドウを用いて醸造される日本ワインは、その約8割が海外からの輸入原料を国内工場で瓶詰めされる国産ワインと区別される。
プロジェクトは「ブドウ畑やワイナリーの見学、栽培・収穫、醸造を地元発信で気軽に体験できるものにしたい」と企画。市内に栽培畑を探すことから始まった。
全面的な協力を得た山梨県勝沼の白百合醸造が、県外で甲州ブドウの栽培を垣根仕立てで行うのは全国初の試み。ブドウの栽培方式は食用ブドウに多く用いられる棚仕立てではなく、ヨーロッパのワイナリーなどで主流の垣根仕立てにこだわった。畑には1メートル間隔に40センチの穴を掘り、山梨県から取り寄せた苗木50本を植えた。
物語を大切に
「ワインづくりを地域の人々が携われるもの。カルチャーとして根付かせたい」と渡辺代表。収穫して完成させるまでのストーリーや、自分たちの手でワインをつくろうとする気持ちを大切にしたいと考えている。
実がなるまでには早くて3年先、収穫は4、5年後が目標。予想では1シーズンに4回栽培体験を行い、年間で50〜100キログラムを収穫する。このブドウをワイナリーに持ち込み、そこで山梨産のブドウとブレンドして400本のワイン(1本750mm㍑)を醸造したい考えだ。
町田市も応援
今回のプロジェクトは実行委員会を設けて、市の「まちだ〇ごと大作戦」に採択されて実施している。「(7年後に迎える)市制70周年の記念となる晩餐会を催し、完成したワインを市民へ振る舞ってほしい」と市もエールを送る。問合せは町田ワイン【電話】042・785・4288へ。
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