常盤町の桜美林学園(小池一夫理事長)は10月4日、町田警察署(吉田知成署長)から講師を招き、桜美林大学町田キャンパスの剣道場で刺股(さすまた)の実技指導の講習会を初めて実施した。幼稚園、中学・高校、大学がある同学園の全教職員が対象で、当日参加できなかった職員が後で学習できるよう、動画の撮影も行われた。
同学園に通う多くの学生、生徒、教職員が通勤・通学に利用している小田急線内で今年8月に発生した刃物使用無差別殺人未遂事件や、2001年に起きた池田小児童殺傷事件から20年が経過したことに伴い実施された講習会。これらの事件を教訓とし、安全な学校づくりを推進することが目的だ。
講習を請け負った町田署の土屋昌志警部補は、不審者への対応時の心構えを「5つのキ」として【1】勇気 【2】根気 【3】落ち着き 【4】電話機 【5】武器が大切だと話し、少しでも不審を感じたら勇気を出して声をかけることや、言葉で説得させる根気強さ、また園児・生徒・学生を落ち着かせるための教職員の冷静な対応が必要であることと速やかな通報などを講義。そして武器としての「刺股」の取扱い方法などの実施指導が行われた。
刺股は、相手に威圧感を与えて動きを封じることや、自分との間合いをとるために使用する。講習会では正しい持ち方や、動きを封じる効果的な押さえつけ方について練習。緊急時に対応できるよう、主に窓口業務を担当する女性職員や同学園に勤務する警備員も参加し、職員との連携を密にするための合同訓練を行った。実践練習では、窓口に不審者が現れた場合を想定し、職員が不審者に声をかけるところから刺股で取り押さえ、通報するまでの一連の流れを実施。後で復習するための動画撮影も行われた。参加した桜美林中高の古澤あずさ教諭は「刺股があることは知っていたが、触るのは初めて。どういう構造か、どういう状況でどう対応するかを知っているのと知らないのでは実際の使用に関わる。生徒を守るのは我々教師。使わないに越したことはないが、有事に活かせるよう常に心掛けたい」と述べていた。
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