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公開日:2025.12.11

「空手兄弟」、高め合い好成績
全国や関東の大会で躍動

  •  普段は工作や折り紙、お絵描きが好きだというきょうだい=上写真(唯十君(右)と最円君) 下は組手に取り組む2人。道場が休みの日も毎日練習しているという

 町田市内に住む小学生きょうだいがこのほど行われた空手の大会でそれぞれ好成績を収めた。兄の鈴木維十(いとお)君(小1)は全国3位、弟の最円(さいえん)君(年長)は関東優勝ときょうだい揃って輝かしい結果を残した。

 維十君が出場したのは全国から選抜された精鋭が競う小学1年男子軽量級・組手のトーナメント戦「全日本空手道選手権大会2025」。全国優勝を掲げ出場し3位入賞の結果を残した。ただ、本人の感想は「技がうまく出せず、相手が強かった」という悔しさだったといい、一方の最円君は「関東大会」の中級・組手で優勝を果たした。試合では「とにかく攻める気持ちだった。技がうまく出せてうれしかった」と振り返り、持ち前の攻撃的な姿勢を貫き、栄冠をつかみ取った。

 最円君は「『ガードをしっかり』とか、お兄ちゃんはちゃんと教えてくれる」と話し、維十君は「最円は自分から攻めていくところがすごい」と1歳下の弟をたたえ、将来の夢について「空手の世界チャンピオンになりたい」と声をそろえる。

悔しさで「涙」

 経験者である父の影響もあり、2人はより幼い時から空手と向き合ってきた。維十君は5歳の時、幼稚園の友人が空手を習っていたことや、「戦うウルトラマン」への憧れから道場へ入門。その背中を見ていた最円君も、兄の稽古姿に惹かれ、4歳で道着に袖を通すことになったという。そして、2人が口を揃えて、「空手の好きなところ」と語るのが実戦形式の「組手」。体に攻撃が当たって「痛い」と目を潤ませることはないが、負けた悔しさで涙を流すことはあるという。

 2人の指導にあたる保本学師範は、「ライオンの子がじゃれ合って強くなるように、きょうだいでやることで戦い方を自然と覚えている」と目を細め、およそ80人が通う道場内で一番といえるほど、2人は出席率が高いという。そして、「維十君は言われたことをすぐに体現できる才能があり、最円君は自分の課題を理解し、よく考えて稽古に取り組んでいる」と評価し、兄、弟とも負けん気が強く、勝負になると顔つきが変わると話している。

 そんなきょうだいを支える母・有佐さんは「やらされているのではなく、2人が本当に楽しんで努力しているのがうれしい」と笑顔をみせ、できるだけ手作りの食事をつくりながら、体作りや体調管理をサポートしているという。「空手を通じ以前はシャイで人前では話せなかった2人だが、今は道場の仲間の前でも試合の結果報告などを堂々とできるようになった」と喜んでいる。

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