町田市吟詠連盟(川添吟照理事長)に所属する中学1年生3人が5月15日、品川区で行われた全国吟詠コンクール東京都大会に出場し入賞を果たした。19人が出場した少年の部で、池田桃栞さん(相模女子大学中学部)が2位、西村彩那さん(成瀬台中)が7位、小川あかりさん(忠生中)が10位にそれぞれ輝いた。池田さんと西村さんの2人は7月3日(日)に行われる東日本地区大会に出場する。主催は東京都吟剣詩舞道総連盟。
吟詠とは詩を吟ずることで、主に漢詩に節をつけて歌う。コンクールでは指定された題目から1つを選び、審査員の前で吟ずる。音程やアクセントの正確性、歌詞を理解して歌う音楽的調和などを競い、点数順で順位が決まる。
大会当日、3人が披露したのは、中国の詩人・杜牧の詠んだ「江南の春」。『〽千里鶯啼いて〜』で始まる春の景色を詠んだ歌だ。
池田さんは結果について「正直、本番はうまくいったとは思わなかった。2位はとても嬉しいけど、1位を獲りたかった」と悔しそう。祖母の勧めで小学2年生から詩吟に挑戦した池田さん。「皆と違う習い事をしてみたかった」と振り返る。今も祖母とともに稽古に励み、綺麗な声を生かした吟詠を磨いている。詩吟の魅力を尋ねると「おばあちゃんと一緒にできることと、着物を着れること」と答えた。
また、前回大会でも7位だった西村さんは、「練習不足で差が縮まらなかった。前回と同じでちょっと悔しい」と話す。発声が良く、声が遠くに届くことが持ち味の西村さん。「アクセントを強調して歌いたい」と、理想の吟じ方を追求している。西村さんは、学校の授業で好きな教科は社会科。詩吟は歴史の勉強に役に立つと感じている。
10位で努力奨励賞を受賞した小川さんは、「もう少し上位に入るかと思っていたが、賞をもらえてうれしい」と結果を受け止める。曾祖母の勧めで小学1年生から詩吟を始めた小川さんは、詩吟について「歴史の勉強にもなるし、あいさつなどの礼儀作法も習える。普通の歌もうまくなったように感じる」と手応えを感じている様子。
池田さんと西村さんの2人は、7月3日(日)に品川区の荏原文化センターで行われる東日本地区大会へ出場する。「もっと上手くなりたい。大会に関係なく、おばあちゃんより上手くなりたい」と池田さん。西村さんも「東日本では、1位目指して頑張りたい」と意気込みを見せた。