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公開日:2025.06.05

東京都
ガソスタ多角化を支援
防災拠点として期待

 東京都がガソリンスタンドを支援する。中小企業が運営する都内スタンドの事業多角化などに対して助成するもので先月下旬に受付を開始。30年でおよそ3分の1まで数を減らした都内スタンドを守っていきたい考えだ。

 昨年度からスタートしたこの支援は専門家を派遣して経営に関するアドバイスを送る一方、整備・改修にかかる経費やコインランドリー、コンビニといった店舗を併設する事業の多角化などについて助成するもの。スタンドの空きスペースを活用して新たなビジネスを考える中小企業事業者などに対する支援も行い、今年度は省エネや人材確保などにつながる分野にも対象を拡大させた。

 助成金の申請は先月下旬から受付を開始し、12月26日(金)まで。スタンドの機能向上や事業の多角化などに対する助成は経費の3分の2以内で上限は2500万円。この支援について検討したという図師町でスタンドを運営する株式会社高木商店は「今回は時期尚早という結論に至ったが、この支援が続くのであれば、将来的に活用する機会はあると思う」と話す。

 都内のスタンドは減少している。都の担当者によると、1990年代なかばにおよそ3千あったスタンドは2021年には約900カ所まで減ったといい、「それぞれの理由で厳しい経営状況にあるようだ。事業を多角化するなどして運営の安定化を図ってもらいたいと考えている」とする。

 その思いの背景にあるのが、スタンドの災害時における役割だ。緊急車両への燃料提供のほか、被災者や帰宅困難者の立ち寄り場としての機能を期待しているという。市内スタンドが加盟する組合と防災に関する協定を締結している町田市の担当者は「町田のスタンドは防災に関して無くてはならない存在となっている」としている。

 この支援(環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化・設備導入等支援)に関しては都のHPまたは、(公財)事務局【電話】03・5822・7232まで。

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