コロナ 飲食店に打撃

　「やはり食べることは楽しい。家ではもちろん、外食もいい。今は少し暗い毎日ですが、もっと楽しんで過ごしてもらいたい」。八王子を中心に合計10店のカフェ、洋菓子店などを経営するバーゼル（高倉町）の渡辺純代表はそう訴える。

　新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、世間では飲食店へ足を運ぶ人が減っている。「八王子でも昨年比で５割減などのお店が多いようです」。渡辺さんは２０１３年にワインイベント「サンヴァンサン」を立ち上げるなど、「八王子の食文化」を応援する立場の存在でもある。それだけに現在の飲食店の状況を憂い、「仲間たち」の今後を心配している。

市民 元気づける

　一方、渡辺さんは東日本大震災があった後の八王子の街の雰囲気を今もよく覚えているそう。世の中では「自粛」のムードであったが、ここは違った。「飲食店は通常通り営業し、人も集まっていた。いつだって楽しむことを忘れてはいけないんだな、と思いました」。ちょっと心が沈んだ街の人たちを、飲食店が元気付けていたのかもしれない。「だから今も同じようになったらいいなと思います」

　渡辺さんは４月１日（水）、みなみ野に新店舗「ヒルサイドカフェ・バーゼル」（七国５の32の８）をオープンさせる。「閉店後は店内を地域住民に開放するなど、新しい試みを考えています。よかったら遊びに来てください」

ヒルサイドカフェ・バーゼル

八王子市七国5-32-8

http://www.basel.co.jp