徒然想 連載323 花のお寺 常泉寺 住職・青蔭文雄
今月は、他人の家に行って美食でもてなされながら、客人として来た時には、返礼としてもてなさない人、彼を賤しい人であると知れ、です。
出典は、インド、原始経典『スッタニパータ』。
この文言は、釈尊がサーヴァッティーのジェータ林(祇園精舎)にいたとき、この地で一日托鉢(たくはつ)に出た時に、火に事(つか)えるバラモン、マーラドヴァージャに「にせの道の人、賤しい奴」と酷(ひど)い言葉を浴びせられ、これに対して、本当に賤しい人とする条件とは何かについてを語ったものです。
人をもてなす行為は布施の心のあらわれで、物惜しみは施しの逆とされ、忌まわしい物とされる。知人に招待され食事をごちそうされた場合、その行為に感謝して、お返しをするということは社会的慣習として当然のことと考えられる。
釈尊は説く。人間の価値は階級や家柄に関係なく、真理や正義を理解してその実現に真摯に努力するならば、人格を完成し、安穏なる理想の境地に辿(たど)り着く事ができるのだと。
桃蹊庵主 合掌
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