厚木・愛川・清川版 掲載号:2018年5月4日号 エリアトップへ

森美術館で開催中の『建築の日本展』で、丹下健三邸の縮尺模型の製作監修をした 野口 直人さん 栄町在住 36歳

掲載号:2018年5月4日号

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内包、融合そして発露

 〇…開幕を目前に控えた取材時、「中途半端なものができるのがこわかった」と一息ついた。かつて世田谷区成城にあった、世界的建築家・丹下健三邸の模型製作監修を担当。単なる縮小模型ではなく、建築家の意図を汲み上げる作品に―。その意志を形にできる大工との出会いに感謝する。

 ○…大学院卒業後、妹島和世氏率いる建築設計事務所SANAA(サナー)に入社。6年半の在籍中、ブラジルをはじめさまざまな国の建築物や建築家の考え方に触れた。設計者にしか理解し得ぬかも知れないこだわり―。そういったものを看過せずに咀嚼して表現すること。自分のフィルターを通して物を見ることの大切さを学んだ。現在は、母校の東海大学工学部建築学科で教鞭をとる。

 〇…海老名出身。小学2年で出会った折り紙に魅せられた。寝食を忘れ、1日10時間以上折っても飽きないほど。大好きな相撲から着想を得て、オリジナル作品の「力士」を生む。季刊誌『をる』で特集を組まれるほどの腕前になった。一方で中学3年の時すでに190cmあった長身を活かし、東海大相模高〜東海大時代には、名将・陸川章氏のもと、バスケットコートを駆けた。

 〇…箱根駅伝を神奈川大が、天皇杯を横浜フリューゲルス(当時)が制し、松坂大輔が甲子園を沸かせた1998年を「神奈川県民のメモリアルイヤー」と前のめり気味に語る。今も熱烈なファンの、「横浜ベイスターズの日本一がまた見たい」。

 〇…寿町の仕事場は、和洋折衷で新旧混在の空間。イタリア・ラウレンツィアーナ図書館の模型と日本のだるま、曲線が美しい自作の木の椅子は、一見マッチしないようだが不思議と違和感がない。この人のフィルターを通した丹下邸が、森美術館で待っている。

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