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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2026.09.04

自身初の厚木市内での個展を開催している 早川 次彦(つぎひこ)さん 厚木市愛甲在住 86歳

  • 早川 次彦(つぎひこ)さん (写真1)

大好きを諦めない

 ○…都内から大山の麓に転居して約10年。厚木市では初となる個展を「アミューあつぎ」で開催中だ。これまでに描きためた油彩作品に新作を加え、50点近くを展示している。搬入作業では長男がトラックを借りて駆けつけ、展示の配置は次女が考案してくれた。「まさに家族総出の作業。本当にありがたい」と目元を緩ませる。

 ○…6歳の時に父が戦死し、東京の蒲田から母の実家がある山梨県へ移住。小学生の時、土手で描いていた絵を通りかかった中学校の美術教諭が褒めてくれたことが画家を志すきっかけとなった。高校卒業後は東京藝大を目指すも2浪、実家に呼び戻され地元の山梨大学美術科へ進学した。ただ、夢を諦めきれず卒業後に再び上京。そこで縁あって入社したのが株式会社電通だった。「デザインやCMなど楽しかったが、忙しすぎて年に1点ほどしか絵が描けなかった」と苦笑する。

 ○…大学時代に知り合った妻とは24歳で結婚。描きためた絵を当時の赴任地・大阪で売り歩き、挙式や新婚旅行の資金を自力で捻出した。共通の趣味である絵を通じ、キャンピングカーで九州一周などのスケッチ旅行を楽しんできた。そんな愛妻も今年5月に病気で他界。今回の個展には妻の作品も並べた。「一番身近で厳しい批評家だった妻に、ぜひ見てほしかったですね」

 ○…大の車好きだが、家族の心配もあり80歳で愛車を手放し、昨年免許も返納した。一方で富士山登頂35回を誇り、スキーやカヤックもこなすアクティブな一面も持つ。「最近はお預けなので、久しぶりにスキーへ行ってみたい」と笑う。個展は今回が最後と語るが、生涯筆を置くつもりはない。「大好きな厚木の町に、絵を通して少しでも貢献できれば」

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