学校の授業では触れる機会の少ない「金融」に関して、楽しみながら学んでもらおうと、NPO法人「金融知力普及協会」の企画で2月12日に「第5回全国高校生金融経済クイズ選手権―エコノミクス甲子園」が開催される。激戦の神奈川県大会を制して出場権を獲得したのは、県立横須賀高校クイズ研究会の生徒2人。全国制覇を目指し、大会に挑む。
「リーマンショックの”リーマン”とは何?」「1万円札のお札の正式名称は?」―多くの高校生が出場を夢見る「甲子園」だが、こちらは”金融知力”を競う全国大会だ。いわゆる「クイズ王」を決定する大会ではなく、気軽に金融経済の知識に触れ、楽しみながら金融知力を身につけてもらうのが狙い。
昨年12月、横浜銀行本店で行われた神奈川県大会では31チームが出場。筆記や早押しクイズなどで全国大会への切符を手にしたのは、横須賀高校2年の小高聡志さんと1年の中尾祐介さん。昨年の出場校・聖光学院の連覇を阻み、初出場を勝ち取った。
2人はクイズ研究会(クイ研)に所属。「社会は苦手分野だけど、新しいことを知るのが好きだから、楽しんで挑戦した」と小高さん。中尾さんは「さまざまなクイズを解いたり、勉強しながら知識がつながる瞬間が嬉しい」と話す。エントリーの際に提供された学習教材や新聞などを用いて勉強したほか、引退した3年生の特訓を受けて県大会に臨んだ。
部活として「クイズ研究会」を擁する高校は県内でも珍しく、数校だけ。創部から3年と歴史は浅いが、「神奈川県内で最強のクイズ研究会にしたい」と練習を積んでいる。普段は平日、女子2人を含めた11人の部員でクイズの本を用いた「早押し練習」を中心にクイズ感覚を養う。「クイズは好きだったけど、自分が全国大会に出るなんて未知の領域。強豪もたくさんいるが、全力で戦いたい」と2人とも口を揃える。部活としての最終目標は夏に行われる「高校生クイズ」の全国大会出場。その前哨戦として、部員からの期待も高まっている。
大会は11日〜13日の2泊3日で行われ、本番は12日。六本木ヒルズを会場に、期間中は都内観光や参加する高校生たちとの交流の機会もある。出場する2人にとって、貴重な体験になりそうだ。
[エコノミクス甲子園とは]…金融経済の知識だけでなく、時事問題までお金に関する幅広い教養が求められる。2007年から毎年開催され、実施には各地区の地方銀行が協力。全国大会では、経済用語をわかりやすく説明するスピーチクイズや、他チームと協力したプレゼンクイズなどで競う。参加は同一校に通う2人の高校生で1チーム。各地区予選を勝ち抜いた24チームが出場。優勝ペアにはアメリカ・ニューヨーク研修旅行の副賞も用意されている。
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