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公開日:2026.01.01

「関係人口」新しい間口
継続的に関わる人を創出

  • 横須賀市の若手職員と高校生が「関係人口増加」の方策を探る

    横須賀市の若手職員と高校生が「関係人口増加」の方策を探る

  • 宮川さんも企画に参加し、走水小跡地で行われた盆踊り

    宮川さんも企画に参加し、走水小跡地で行われた盆踊り

 「定住人口」や「交流人口」とは別に、地域と多様な形で継続的に関わる人を指す「関係人口」の創出に注目が集まっている。人口減少や少子高齢化を背景に人材が不足する中、市外から訪れる人などに地域づくりの担い手になってもらう。神奈川県が若い世代や副業人材を戦略的に呼び込む取り組みを行っているほか、横須賀市も職員と高校生による独自のプロジェクトを立ち上げ、新しいアイデアの実現化に動いている。それぞれの活動を取材した。

横須賀市 若者のアイデア活用

 横須賀市は昨年9月、市内の高校生と若手職員が協働でまちづくり政策を立案するプロジェクトチーム「はたらく課」を始動させた。

 地域の課題解決を担う人材育成の一環で、若者の視点を市政に取り込むことが狙い。その至上命題は、「関係人口の増加」だ。公募で集まった高校生16人と入庁10年未満の若手職員12人が5つのチームに分かれ、具体的な計画策定に取り組んでいる。

 固定観念にとらわれない斬新なアイデアを求める一方、「夢物語」で終わらせないことも目標。ビジネスの視点をもつため、学生を対象としたキャリア教育を行う事業者を講師に、新規事業の立案や収益化の方法などを学んでいる。

 2月の成果発表会に向け、あるグループは市内の遊休施設に着目。子育て世代が暮らしやすい環境を再整備し、遊び場として利活用する案を進めている。

 高校生が発するアイデアは、市が想像していた「0から1を作るもの」だけではない。今回の参加を機に市の事業を調べたグループは、「おもしろい取り組みがあるのに知らなかった。もったいない」と、周知方法を工夫する案もあがった。

 市の担当者は「高校生らしい斬新なアイデアは、職員も刺激を受けている。事業企画として採用できれば」と話し、今回の活動の締めくくりとなる2月の発表を期待している。

地域にどっぷり、活動継続神奈川県「ふるさとワーホリ」参加者跡地活用会議に出席

 神奈川県横須賀三浦地域県政総合センターは、「三浦半島地域ふるさとワーキングホリデー」と題した事業を通じ、関係人口増加を図っている。

 「県外在住」の18歳から30歳代の若者を対象とした事業で、参加者は地域に約1カ月間滞在。就労で収入を得ながら住民と交流する機会を提供するもので、関係人口を増やし、将来的な移住や定住につなげることが目的だ。実践的なインターンシップとして大学生や専門学生なども参加可能となっている。

 昨秋に実施された際、都内在住の宮川穂乃香さん(大学3年)は昨秋、横須賀市走水の「かねよ食堂」でワーホリを体験。元X JAPANのhideさんのファンで、馴染みのあった横須賀に「長期間滞在してみたかった」ことが参加理由のひとつだった。

 受け入れ先事業者が抱える課題解決に協力することも、ワーホリの活動のひとつ。オーナーの金澤等さんが旧走水小学校の跡地活用について取り組んでいることから、宮川さんも走水小学校跡地活用検討協議会に出席し、地元住民とともに活動に励んできた。

 このなかで、「10年後の走水で見てみたい景色」というテーマで議論し実現した盆踊りは、思い出深い出来事だった。

第二の故郷に

 こうした活動を通じ、宮川さんが感じた横須賀の魅力は豊かな自然と人の温かさ。「アメリカを感じる汐入から、少しバスに乗ればきれいな海が広がり、森林もある。地域で人に会えば気さくにに声をかけてもらえることも、新鮮で嬉しかった」。一方、走水の課題として「せっかく歴史がある街なのに郷土資料館がない」「屋内で親子が遊べる施設がない」と感じたという。

 ワーホリの活動期間が終了した今も、宮川さんは都内から通い、協議会に出席し続けている。「跡地活用について、地域の人は熱心に取り組んでいた。そんな人たちと、まだまだつながっていたいと思ったし、走水の今後も気がかり」と発言。「第二の故郷になった」という横須賀には、これからも主体的に関わっていきたいと話していた。

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