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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2011.05.20

ボランティア活動で国際ソロプチミストから日本東リジョン優秀賞を授与された
加藤藍海(あいみ)さん
野比在住 17歳

笑顔の活動 自身の成長に



 ○…毎週土曜日の午後1時。知的障がいのある40代までの男女が、決まった時間にプールに集まる。彼らに寄り添い、指導補助をしているのが加藤さんだ。2年あまりの活動が国際ソロプチミストに認められ、東日本地域の優秀賞に選ばれた。「今回の受賞が、同じように活動する人の励みになれば」と素直に喜ぶ。



 ○…小学校2年のとき、母・加奈江さんが病気で入院。同室の患者らの手伝いをしたのが原体験となった。水泳指導員の母が病後、障がい者への指導を始めると、自分も自然とボランティアに興味を持つように。障がい者と食事を楽しんだり、老人ホーム入所者の話し相手になったりと、「純粋に楽しくて」ボランティアに取り組んできた。



 ○…高校に入り、母の指導する水泳サークルでの補助を始めると、「楽しさだけでなく、責任も持たなければ」という考えが芽生えた。「何かあったときのために」と、日本赤十字の救急法救急員検定に挑戦し合格。そして「自分を一番成長させた経験」と語るのが、昨年夏のこと。県青少年派遣団の一員としてベトナムに渡り、かの戦争の禍根を目の当たりにした。生物化学兵器・枯葉剤の影響が未だに残り、障がいを持つ人も数多い。それでも明るく振舞う彼らに心を動かされ、ボランティア活動への思いを新たにした。その夏は、武山養護学校での水泳指導に参加するなど、活動の幅も広がった。



 ○…ボランティアに励むとき以外は、いたって普通の女子高生。昼休みに友達とバレーをするのが最近の楽しみだ。苦手科目は?との問いに、「体育以外」と苦笑いするが、いまは保育士や幼稚園教諭を目指すため、4年制大学への進学を目標に勉強している。「人と関わるのが大好き。周囲の理解でボランティアを続けられることに感謝です」と優しい笑顔を見せる17歳。その笑顔をたくさんの人に広げるため、活動はこれからも続く。

 

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