市民の選択は市政の「刷新」だった──。任期満了に伴う横須賀市長選は25日、投開票が行われ、新人の上地克明氏が8万1004票を獲得し、現職の吉田雄人氏を約1万2000票の大差で退け、当選を果たした。接戦、激戦が予想されていたが、ふたを開ければ国、県、市の議員組織をフル活用して盤石な選挙戦を展開した上地氏が圧倒的な強さを見せた。投票率は46・10%で、前回の50・72%を4・62ポイント下回った。
午後10時35分、当確の報を受けると選挙事務所に集まった支援者らは”上地コール”を叫びながら喜びを爆発させた。
上地氏は「皆さんに頂いた力を糧に、命を懸けて横須賀を復活させる。やりたいことがいっぱいある。できるだけ早い時間でこの街を立て直したい」と喜びの表情を浮かべながら力強く思いを語った。上地氏に張り付いて今回の選挙を支援した小泉進次郎代議士は「吉田市長は本当に強かった。吉田陣営にも敬意を表したい。いい横須賀をつくる。さあ、仕事を始めよう」と述べた。
前回の選挙と同じく「選ばれるまち、横須賀」をビジョンに掲げた吉田氏。昨年10月、市議会が市長の告発を決めた同日に3選出馬を表明し、ライバル候補者が名乗り出るのを静観していたが、3月末に上地氏が立候補を表明するのと同じタイミングで観光船の割引券付名刺の使用実態が明るみに。謝罪に追われる中で、3期目の方針をまとめた政策集も選挙運動期間に入る直前の発表となるなど、防戦を強いられ得票数を減らした。
出馬表明が最後となった新人の林伸明氏は、革新系の支持を受け、安倍政権批判など国政課題と関連づけた主張を展開したが、広がりを欠いた。
同日投開票の市議補欠選挙(定数2)には4人が出馬。加藤裕介氏が5万8261票、田中洋次郎氏が4万5244票で当選した。いずれも無所属の新人で、任期は2019年5月1日まで。
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