横須賀・三浦 トップニュース文化
公開日:2026.05.22
市民ミュージカルの灯消さない 8月公演へ、CFで支援募る
2001年の結成から25周年を迎える「横須賀市民ミュージカルを作る会(通称=SUKAミュー)」が8月の公演に向けて奮闘している。一般公募で集まった市民キャストとプロの演出家・音楽家・振付師とで構成する市民ミュージカル団体として、横須賀を題材にしたオリジナル作品を演じているが、資金難に直面している。これを乗り越えるための手段としてクラウドファンディング(CF)に挑戦しており、協力を呼びかけている。
SUKAミューは、地域にまつわる歴史やエピソードに光を当てたオリジナルストーリーに加え、「単年度解散方式」という独自の運営スタイルを特徴としている。「永続的なチームにしてしまうと、初心者が入りづらくなってしまう」と三田希美子代表。間口を広げるための工夫としてこれにこだわってきた。これまでに通算15回の舞台を上演。今年は、37人のキャストを集めて3月から始動している。
今回の作品は12年公演の再演となる「Let's Sing! Swing! EMクラブ〜時代を駆け抜けた人たちの物語〜」。舞台は1950年代のドブ板通り周辺。駐留米兵らの社交場であり、ジャズをはじめとする文化の発信拠点として機能した「EMクラブ」を中心に、混沌と活気が渦巻く一時代を描く。SUKAミューを旗揚げした横田和弘さんが脚本と演出を担当。戦後社会をたくましく生き抜いた市井の人の姿を物語化した。ステージやダンスホールが入る一大娯楽施設を中心に、米兵に群がる靴磨きの少年や花売り娘、娼婦、さらには基地周辺で頻繁に見られた反戦デモ隊の抗議運動など、当時の世相を劇中に散りばめている。歌に合わせて生バンドがジャズを演奏するなど、クオリティーには妥協がない。メンバーは週に3回の練習を重ねており、稽古場は熱気に包まれている。
一方で、公演の実現に向けた運営資金の不足が障壁となっている。コロナ禍を経て復活を果たした24年公演で、収支が赤字に陥り財政状況が逼迫。稽古場としている公共施設の使用料の値上げなどもあり、厳しい運営を強いられている。この苦境を乗り越えるためにCFを立ち上げた。
三田代表は、市民主体の文化活動を未来へ繋ぐことだけでなく、同団体が「第3の居場所」としての役割を果たしていることにも言及。「表現活動を通じた自己肯定感の向上や一つの作品をつくる過程を年齢や背景の異なる人たちと経験する"ナナメの関係"にその価値がある」と存在意義を唱えている。継続していくには運営体制の転換が必要となっており、25周年を再出発の機会にしていく考えだ。CFでは100万円を目標金額に設定し、返礼品には公演チケットのほか、グッズを用意。5月末までFor Goodのサイト(https://for-good.net/project/1003550)で展開している。公演は8月15日(土)・16日(日)の両日、深田台の横須賀市文化会館大ホールで行う。
市民活動を次世代に循環
「SUKAミュー」の5代目代表を務めながら、キャストとしても出演しています。劇団は「いつでも誰でも舞台芸術に挑戦できる場所」として、2001年に旗揚げされ、通算15回の公演を重ねてきました。私自身も09年、当時10歳で初参加し、舞台に立つ素晴らしさに感銘を受けるとともに、学校以外の友達や大人がいる環境で世代間交流による刺激を受けました。
実は、24年の15回公演を節目に活動を終了する話が浮上していましたが、「なくしてはいけない」という一心で、自ら代表を引き受けることを決意しました。とはいえ手弁当で運営している団体であり、練習会場の確保や舞台設営のための経費など、活動の継続は容易ではありません。現在、CFを通じてそうした窮状を訴え、支援をお願いしています。私たちの挑戦を通じて、連綿と続いてきた地域の文化芸術が次の世代へと循環していくことを強く願っています。
ピックアップ
意見広告・議会報告
横須賀・三浦 トップニュースの新着記事
コラム
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!












