アームレスリングの世界チャンピオンで連盟の県理事長を務める 八島 芳子さん 長沢在住 43歳
「最短で最速」の追究心
○…今月初めに行われたアームレスリングの県大会。ショッパーズ内で行われた公式戦を、連盟の県理事長として取り仕切った。「臨場感とアームの魅力を伝えられたかな」
○…最短で最速の競技、卓上の格闘技―と呼ばれるアームレスリング。この世界に入ったきっかけは柔道。プロレス好きの姉の影響で始めたが、家庭環境が厳しく、練習は年間費用が1千円のボランティア道場。熱があっても毎日通うほどで、「いつしか柔道場が自分の拠り所で居場所になっていた。大きい身体を活かせる。これが自信になった」。10代でプロレスに転向し、テレビ番組の企画「女子プロ予備校」に受かったが、怪我でその道を断念せざるを得なかった。ふと見かけたのがアーム道場の看板。退院後、すぐに駆け込んだが何もできずに負けた。その悔しさが原点だ。
○…男子の強豪選手を輩出している道場に入門。トレーニングと仕事の日々に滅入りそうにもなったが、3年経ち、日本チャンピオンに勝てたことで「可能性が見えた」。当時は若さもあり、力で押していたが、呼吸や姿勢、感情のコントロールなどを意識した戦い方を取り入れると勝ち幅が増えた。世界の頂点に立ってもその追究は尽きない。「心・技・体、人間力も問われる奥の深いスポーツ。楽しさも伝えたい」と大会運営や育成にも携わり、競技人口の裾野拡大に力を入れる。
○…長男の出産を機に横須賀へ転居。中学3年の長女は柔道で全国大会に出場する注目選手だ。今は、市内のトレーニングジムで指導する傍ら、階級を落として試合に臨むべく肉体改造中。ストイックな生活の中でも、長沢の道場で子どもたちに柔道を教える時間も貴重な成長の場。強さとは何か―。身体と心に問いかけながら挑み続ける。
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