横須賀市は今月1日から、コミュニケーションアプリLINEを使った道路損傷報告を始めた。市民からの写真や現場状況の情報提供で、早期発見と迅速な対応につなげる。
「歩道が陥没している」「ガードレールが破損している」―など市は管理する道路の損傷などについて、市民から電話や来庁、メールなどで通報を受けている。その数は年間3300件以上にのぼるが、場所や損傷状況等の正確な把握や対応に時間がかかっていた。そこで、市では修繕箇所の情報共有ツールとして、スマートフォンを使った通報(報告)を模索。独自のアプリやLINEメニュー内に導入している他自治体の例を参考に検討を進めてきた。
写真と位置を送信
今月1日、LINEの市公式アカウントに道路損傷の「発見」ページを開設。状況の分かる写真と位置情報、発見日時や説明を送信し「報告」する流れで、道路の損傷は車道路面、歩道路面、側溝・桝、街路樹などの分類から選択できる。所管する土木部道路維持課が受信確認を行い、自動応答で受付完了のメッセージを送信する。その後、報告の情報をもとに現地調査を行い、応急処置や経過観察などの対応を進める。投稿者の個人情報は特定していないため、場所や受理・作業状況については毎月1回程度、市のホームページに一覧化して公開する。
市道以外の国道・県道については、発見通報の返信の際に各管理者の連絡先を送り、対応につなげる。「まちの修繕箇所」の情報共有については、昨年9月の市議会で嘉山淳平議員が一般質問しており、「破損や修繕に対応する職員の数は限られている。道路管理を同じように継続していくことは難しい。情報の集約と迅速な対応で事故を未然に防ぐことにもつながる」と提案していた。
発信に積極活用
市は昨年8月にLINEの公式アカウントを導入。新型コロナや災害・防災関連の緊急情報、子育て支援情報、ごみの分別検索等のメニューがあり、行政文書の電子申請や来庁予約もできる。このほか、独自に妊活サポートや児童虐待防止、認知症サポーターによる不明者捜索、病児保育予約などのサービスで導入している。
先月、LINEの個人情報について、不備の問題が取り沙汰されたが、市は「外部からの不正アクセスや漏洩の事実はない。画像や動画等の一部を除き、国内のサーバでデータを保存しており、暗号化している。国や事業者の動向を注視しながらサービスは継続していく」と報告した。
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