家庭での学びについてオンラインを通じて保護者と交流する 芹田 枝里さん 鶴が丘出身 37歳
「学びの場は一つじゃない」
○…家庭を拠点とした学びの仕組みを定着させようと関東近郊の母親で「ホームスクール&ホームエデュケーション家族会」を設立した。「子どもが学校に合わない」など様々な理由でホームスクールに取り組む保護者と月1回、オンラインで交流する。「子育ての安心につながり、勉強にもなる。こうした情報交換の場がもっと増えれば」
○…25歳で結婚。2人の子宝に恵まれた。長男が保育園に入園すると、順番が守れない姿を度々目にするようになり、4歳で「自閉スペクトラム症」と医師から診断された。療育施設で学校の場面を想定した行動などについて指導を受けたが、腑に落ちない思いが込み上げた。そんな時、ネット上でホームスクールについて知った。「これなら息子に合っているかもしれない」。現在、自宅ではカードゲーム付きのウェブ学習で税や職業、歴史の関心を広げ、小学校とも連携して体育の授業には出席している。
○…幼い頃から歯科医師として働く父の背中を見て育った。人体の構造や生物に興味を持った学生時代を経て、神奈川歯科大学へ。研修を終えた10年ほど前に実家に戻った。「歯科医療を通じて患者の健康寿命を延ばすこと」に尽力する姿には、父の存在が色濃く投影されている。
○…髪を洗うにも確認事項が15もあるほど、こだわりの強い長男だったが、その項目を箇条書きにして内容を視覚的に捉えさせることで3つに減らすなど、「最近付き合い方のコツが分かってきた」と口元を綻ばせる。子どもの好奇心を尊重し、ゲーム解説動画の編集を手伝いながらYou Tubeに配信。「これも人に分かりやすく伝える学びの一環で、子育てには遊び心が必要不可欠。学校外でも得られる知識はたくさんある」
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