「カレーの街よこすか」公式テーマソングを作曲した 江口 寛至(かんじ)さん 若松町出身 22歳
作曲家の道を行く
○...三笠公園で3年ぶりに開かれた「よこすかカレーフェスティバル」。会場BGMに自身が手掛けた新テーマソングが鳴り響いた。オーケストラ・ポップにジャズのテイストを加えた軽快で躍動感あるメロディーが、場内の楽しげな雰囲気と見事に調和。「盛り上がりに負けないインパクトを意識した」という楽曲の狙いがピタリとハマった。東京音楽大学を今春卒業し、作曲家の道を歩み出したばかり。父が経営するカレー店と海軍カレーによるまちおこしに取り組む出身地を応援したいとの思いに駆られ、今回の楽曲提供を申し出た。
○...音楽一家に生まれた。母親は声楽家で母方の祖父は行進曲『SLが行く』で知られる作曲家の若杉海一。日常に音楽がある環境で育った。ただ、3歳で始めたピアノは譜面通りに弾くことができなかった。「自分が気持ちよいと感じるアレンジに走ってしまう」。家族はそうした素養を認め、個性と才能を伸ばす音楽教育の機会を与えてくれた。クラシックだけでなく、ジャズや現代のポップスにも明るいのはそのためだ。
○...横浜高校在学中に作曲した同校野球部の応援歌が2020年夏、新型コロナで活躍の場を失った全国の球児らを励ます応援動画となって使われた。すでに大学に進学していたが、これが大きな自信となり、進路選択を決定づけた。
○...作曲家としての地位確立が目標だ。今はCMからアイドルソング、ゲーム音楽と手あたり次第に楽曲コンペに挑んでいる。「音楽(芸術)に対する評価は曖昧で、勝ち負けも明確な基準がない」。本人の名前で依頼を受けることができたら一人前だという。運と努力とセンスの世界に身を置く覚悟を決めた。若さで走り抜ける。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>