横須賀市は三笠公園の利活用に向けたリニューアルに乗り出している。「ルートミュージアム」のサテライト施設としての機能強化や設備の老朽化が進んでいることが主な理由。市では改修に向けて、民間施設の導入や官民連携などの可能性を探る「市場調査」を行う民間事業者を募っている。
三笠公園は、1961年に市内には少ない人工的な水辺のレクリエーションゾーンとして整備。「10000メートルプロムナード計画」の最大拠点として、84年から3年かけて大規模リニューアルを行った。水・光・音をコンセプトに芝生広場や噴水池、野外ステージ等の施設があり、年間の利用者数は約190万人(新型コロナ前の2019年)。しかし、音楽噴水などの水景施設等の老朽化が進んでおり、来園者の誘導が厳しい状況にあるという。
一方で市は「よこすかルートミュージアム」の歴史や文化の見どころとなるスポット「サテライト施設」として、同公園のさらなる利活用を検討。今回、リニューアルに向けて、マーケットサウンディンク(市場調査)や民間収益施設導入の事業性、官民連携の事業手法、公園コンセプト、公募条件等を検討する民間事業者の募集を開始した。
6月20日・21日には、関心のある事業者に現地見学会を実施=写真。公園を音楽噴水ゾーン・記念艦三笠ゾーン・公園通りゾーンに分け、各々の特徴や課題を説明した。7月中に提案書の選考を行い、市の基本計画(概略プラン)策定に反映させていく。リニューアルオープンは、早ければ23年・24年度となる予定。
モニュメント解体へ
三笠公園の野外ステージ近く、海を臨む場所にある「モニュメント」は老朽化のため2022年度中に解体・撤去される方向。80年代の大改修の際に設置されたもので、「平和のアーチ」と呼ばれる高さ18m×幅10mの構造物。主要部材や接合部の劣化や腐食が進んでおり、市は修繕か撤去かを検討していた。部材が落下する可能性があるため、現在は周囲を立ち入り禁止にしている。今後は、モニュメントの記録を残す方法も検討していくという。
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