(一社)神奈川県建築士事務所協会横須賀支部長に就任した 小山 美智恵さん 横須賀市三春町在住 53歳
意志が道を切り開く
○…横須賀の景観や住まいづくりを専門家の立場からサポートする法定団体、建築士事務所協会横須賀支部の13代目支部長に就いた。今年度掲げる指針は「伝統と革新の融合」。前任者の築き上げてきたものを大切にしながらも、時代に合わせた変化を促していく。一般消費者と行政との煩雑な手続きの見直しにも力を入れる。「もっと効率的に、そして『横須賀にいて良かった』と思えるような組織づくりを」
○…出身は北海道。幼少期、忙しく家事に勤しむ母を見て感じた「室内の導線を改良すればもっと動きやすいのに」という疑問が建築士を志すきっかけに。建築系の大学を卒業したのち、ゼネコンへ入社したが、「女性」という理由で一般職採用となり、ほかの社員と仕事内容は変わらないのに待遇は下げられた。「資格が無いと話にならない」。実務をしながら猛勉強し、一発で一級建築士に合格。理不尽に臆さない気概で困難を乗り越え、道を切り拓いてきた。
○…社会奉仕団体ロータリークラブや協会での活動、自身の事務所の仕事など忙殺される日々を送る。数年前には、市内にある実業家の故・万代順四郎氏の邸宅だった「万代会館」の保存活動にも参加。建物とともに「歴史的な人物の記憶を未来に伝え、市の誇りを育みたかった」
○…大学受験や就職、子育てのタイミングで横須賀に住む親戚の家に身を寄せていたこともあり、なじみがあった。「バランスの取れた利便性と自然の豊かさ。横須賀というまちが、本当に好きなんです」。建築のプロとして、そして横須賀で暮らす一人として、安全で快適な住まいを提供することはもちろん、地域の景観形成や防災対策にも積極的に関わっていく。
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