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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2025.05.30

第86代横須賀市市議会議長に就任した
加藤 眞道さん
横須賀市湘南鷹取在住 56歳

胸に刻む「行動者たれ」

 ○…議場の演壇に立ち市長をはじめとする理事者に対して質問する。市民からの要望や苦情を行政職員に伝えて改善を促す。世間一般にイメージされる市議会議員の仕事だが、「それだけでは職責を果たせない」と考える。議員(議会)が自ら政策を練り上げて提言を行う。平たく言うと「人任せではなく、自分が動く」。課題解決のための条例制定など、議員提案を率先垂範してきた行動派だ。

 ○…家屋や庭先にごみを溜め込み放置状態となっている「ごみ屋敷」。問題の背景に潜むものは根深い。原因者に押し付けるだけでなく、地域の課題として捉える必要性を痛感し、動いたのが「ごみ屋敷条例」の制定。ごみの撤去を行う代執行を可能としただけでなく、福祉的な要素を盛り込み、生活支援や精神面のケアも同時に行うことで再発防止につなげる建付けにした。空き家の適性管理を促す条例も「すべて解決できるわけではないが、行政と市民の共有の問題であることを顕在化させることに意味がある」

 ○…市議だった父が急逝したため38歳で地盤を引き継いだ。それまでは大手家電メーカーの営業マン。商品を売り込むために、顧客のニーズを理解し、それを使用することでどんな効果が得られるかを綿密に練り上げたストーリーで示してきた。この時に身に着けた論理的思考は、議員活動に役立っている。アイデアや自分の思考を感覚ではなく、言葉にして伝えるのが本人流だ。

 ○…最近、自宅の庭先で花の栽培を始めた。チューリップなどを世話するうちに、気づいたことがある。「育つまで本当に時間がかかる」。一朝一夕で理想は実現しない。まちづくりもできない。新たな趣味が教えてくれた。

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