戻る

横須賀・三浦 社会

公開日:2026.01.01

観光新潮流
“STAY三浦”に機運
宿泊施設、開業や建設計画ラッシュ

  • “STAY三浦”に機運 (写真1)

  • 「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」の客室温泉一例(カトープレジャーグループ提供)

    「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」の客室温泉一例(カトープレジャーグループ提供)

  • 三崎のクラフトビール醸造所「MIURA brewery」(2階がTAP INN MIURA)

    三崎のクラフトビール醸造所「MIURA brewery」(2階がTAP INN MIURA)

  • 客室に備えられたビアタップ(TAP INN MIURA)

    客室に備えられたビアタップ(TAP INN MIURA)

 新鮮な海の幸やマリンレジャーを楽しむ「日帰り」を主軸に置く三浦半島の観光。中でも、三浦市内の主要エリアで宿泊拠点の建設や開業、リゾート計画が相次いで浮上し、その潮目は大きく変わりつつある。「泊まる三浦」への機運が高まり、地域経済への波及や雇用の創出に期待が寄せられている。三浦の観光を新時代へと導く”STAY三浦”の胎動を追った。

まち一体「滞在型観光」へ

 かつての「城ヶ島京急ホテル」跡地。その静かな岬に、相模湾を望むホテル「ふふ 城ヶ島 海風のしらべ」の開業が控えている。地上4階建てで全34室。1階にロビーやフロント、宿泊者向けのレストランを備える。客室には海を見晴らす温泉を有し、1泊2食付きで1室9万9千円から(2人利用)。同ホテルは、「国内外問わず多くのお客様に、城ヶ島の素晴らしい景色を滞在を通して感じていただけたら」と話す。地元店や企業とのパイプ役には土地所有者である京浜急行電鉄(株)も協力。今春頃の開業に向け、準備が進んでいる。

 三崎の下町へ目を向けると、そこにも変化の兆しがある。クラフトビール醸造所「MIURA brewery」だ。昨年12月、2階部分に宿泊施設「TAP INN MIURA」をオープン。150平方メートルほどの2階部分を全3室に分け、全ての部屋にビアタップを設置。搾りたてのクラフトビールを心ゆくまで味わい、そのまま眠りにつくという、愛好家にはたまらない体験を提供している。これは、地域一帯をホテルに見立て、活性化を目指す神奈川県の事業「地域まるごとホテル@三浦半島」の支援も受けながら整備。同施設を中心に周辺でのアクティビティや食、スポットなどの観光情報を利用者に提供し、町全体をめぐってもらう「滞在型観光」としていく。同店代表の小松哲也さんは「観光コンシェルジュのような役割を店が担っていく。一人ずつでも三浦のファンを増やしていければ」と意気込む。

 こうした滞在スタイルの変化は、地域経済に大きな影響を与える。神奈川県の統計によると、コロナ禍の打撃を受け低迷した三浦市の宿泊客数は、直近10年間で最多だった2016年の約75万人と比較し、24年は約27万人に留まる。観光消費額についても16年比で約38%減。宿泊客の増加が観光の「稼ぐ力」を再興する上で、重要な要素であることが伺える。

夜の回遊に「食」の充実を

 反転攻勢の兆しも見え始めている。全観光客に対する宿泊比率は、底を打った21年の3・5%から、24年には6・1%まで回復した。宿泊客の増加が見込まれる一方で、地域の商店主からは、夜間の経済活動「ナイトタイムエコノミー」の活性化を求める声も。三崎のまぐろ料理店「くろば亭」代表の山田拓哉さんは「三浦の観光は日中の『食』にスポットが当たりがちだが、宿泊客が増えれば『夜の楽しみ方』も問われるようになる。店側も変わっていく必要があるのでは」と危機感と期待を口にする。

 そんな思いから同店では、夜間メニューの刷新を構想中。定番の魚介料理だけでなく、豊富なジャンルの食を提供することで、滞在客に「飽きのない」三浦を繰り返し楽しんでもらい、街全体の活性化につなげたい考えだ。

横須賀・三浦 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

横須賀・三浦 人気記事ランキング

  • 前日
  • 1週間
  • 1か月

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

横須賀・三浦 ローカルニュースの新着記事

横須賀・三浦 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS