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三浦版 公開:2018年1月1日 エリアトップへ

活性化は「スピードと一体感」 新春市長インタビュー

政治

公開:2018年1月1日

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昨年6月から4期目に入った吉田市長
昨年6月から4期目に入った吉田市長

 本紙は2018年の年頭にあたり、吉田英男三浦市長に新春インタビューを行った。長年の懸案である地域活性化について、産業や定住人口、土地の利活用などの面から市政の現状や今年の展望について聞いた。(聞き手/編集長・松野可奈子)

――2017年の総括をお願いします。

 「17年は新たな総合計画(基本計画・実施計画)である『三浦みらい創生プラン』がスタートしました。4つの基本目標と目標達成を支える基盤整備のもとに15の重点施策を掲げ、人口減少抑制をめざした取り組みが始まっています。

 また、長い時間かけて準備してきた横須賀市との消防広域化を迎え、両市の歴史における大きな第1歩を踏み出したと感じています。近年、大規模化・複雑化する災害や事故に対応するため、広域化は最大限にメリットを発揮するでしょう」

――今年の重点施策をテーマごとにお聞かせください。まずはイベントでの誘客に加えて、観光の新たな目玉が増えました。

 「市独自の営業活動と旅行会社や学校からの評価により、教育旅行の誘致が年々増加しています。昨年は国内19の都道府県から155校が三浦を訪れました。

 また、城ヶ島・三崎地区の『新たな観光の核づくり』事業は昨年、回遊性向上のためレンタサイクルと渡船を拡充しました。城ヶ島の入込観光客数は15年以降、100万人を突破。本年度は地元自治会がハイキングコースを整備し、さらなる効果が期待できます。全市的な回遊性を高める観光案内板等のあり方に関する協議も開始。ハードとソフト両面から入込観光客数と観光消費額増をめざします」

――子育て支援充実の一方で、分娩可能な施設が0に。

 「現在、市内では分娩を取り扱う医療機関がなく、隣接する横須賀市など他の自治体で出産せざるを得ない状況で、環境整備の重要性を認識しています。

 来年度には子育て世代包括支援センターの設置を予定。妊娠期から子育て期を通じた各種相談に応じて必要な情報提供や助言等、妊産婦へ切れ目のない支援を行います。加えて、出産後の健康管理や育児の指導・相談、赤ちゃんのケアの実施に向けて検討しているところです。なお、(仮称)ファミリーサポートセンター事業、(仮称)病後児保育事業の運営方針についても、来年度の設置に向けて取り組んでいます。

土地の利活用、前へ

――旧三崎高校と二町谷の現状を教えてください。

■三崎高校跡地

 「校舎があった土地(A地区)では、今年12月までに市民交流センターと商業施設(スーパーマーケット)の一体的な整備をめざした事業を進めています。市民交流センター内には、市民がワークショップやミーティングなどに利用できるスペースのほか、近接する小網代の森のインフォメーションスペースなどを設ける予定です。開設に向け、市民意見を踏まえた管理運営方針の決定や設置条例の制定、備品準備を行います。

 一方、A地区の施設整備と並行して新たに生じるであろう交通需要を円滑かつ安全に処理するため、18年度に旧グラウンド部分(B地区)で一部道路の新設と周辺の国道交差点の改良を見据え、現在は造成工事を先行実施しています。

 B地区の将来的な土地利用については、図書館、小網代の森の来訪者も利用できる駐車場、市民のレクリエーション活動の場となる公園または広場の整備、さらに民間施設の誘致を想定。また、市役所移転の候補地としても検討しています。移転に関しては、現市役所のある城山地区の将来利用と併せて検討して参ります」

■二町谷埋立地

 「二町谷地区への企業誘致については、水産関連施設用地に昨年新たに事業用定期借地契約を締結しましたが、未活用用地がまだあるため継続して事業者募集を実施。活用意向のある複数の事業者と協議を進めています。多目的施設用地は現在、契約候補者と協議中で、事業計画案に対し、岸壁や水面の利用などについて漁港管理者である県と協議を重ね、課題の解消に向けた整理を行っています。今年度末を目途に、基本協定の締結へ一定の方向性を示すことができるよう、県などと連携していきます」

――新魚市場の竣工も間もなくです。

 「15年度より取り組んできた魚市場の高度衛生管理化。いよいよこの春、冷凍まぐろ専用の新卸売場で取引が始まります。本年度からは既存の卸売場や製氷施設等の改修工事に着手する高度衛生管理化と時期を合わせ、遠洋まぐろはえ縄漁船の誘致活動などによる取扱高の増大が目標です。昨年から私も水揚入港船の表敬や三崎漁港からの出漁船の見送りを行い、今年は県外の遠洋まぐろはえ縄漁船の基地港へ赴き、三崎漁港での水揚をPRします。

 引き続きうらりマルシェの魅力向上や輸出の展開など、行政と産業界が一体感を持って三崎の水産物の販路拡大をめざします」

――最後に今年の抱負は。

 「来年度の予算編成も引き続き厳しい見通しではありますが、本市の重要課題である人口減少と財政の健全化に向けて庁内一丸となり、総合計画に定めた重点施策についても、改善を図りながら推進していきます。本年も『三浦市は、人よし、食よし、気分よし』をキーワードに、着実に前進できるよう、まちづくりに邁進します」

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