戻る

逗子・葉山 人物風土記

公開日:2019.12.13

ユニバーサル絵本を製作する活動で内閣総理大臣表彰を受けた
大下 利栄子さん
葉山町在住  59歳

  • 大下 利栄子さん (写真1)

感動の共有 原動力に

 ○…一見するとただの絵本だが、開いてみると点字が打たれた透明なシートが挟まっている。日本で唯一、視覚障害の有無に関わらず楽しめる「ユニバーサル絵本」を手作業で製作し、必要としている子どもたちに貸し出している団体「ユニリーフ」の代表を務める。このほど10年間の活動が評価され、内閣総理大臣表彰を受けた。「この機会に誰もが親しめる絵本の存在を知ってほしい」と笑顔で語る。

 ○…視覚障害がある娘が活動のきっかけだった。「当時、点字の絵本には絵がなく、白い紙に点字が打たれているだけ。一緒に読める人もおらず、見ている私が寂しい思いをしました」。転機となったのは、本文を透明シートに点字で打っては絵本に挟み込んで再製本するイギリスの「クリアビジョンプロジェクト」を知ったことだった。これをモデルに2008年、ユニリーフを立ち上げた。

 ○…最初は製作方法から、団体の運営など全てが手探りだった。「普通の主婦だったので一歩一歩、前に進むだけでした」。貸し出しが始まると、子どもたちの反応も返ってくるようになり、リクエストから見て取れる成長が、いつしか原動力となっていった。現在では、12人ほどのメンバーで活動し、月に約10冊が完成するという。今年5月末には、蔵書が1千冊を超えた。

 ○…「点字は人類が発明した偉大な技術」と語り、最近では「触れる絵本」の製作にも力を入れる。登場する建物や動植物をなぞれるよう一枚のシートまとめたもので、道路標識の説明を入れたら「世の中にはこんなものがあるんだね」と感想が寄せられた。子どもたちの好奇心を刺激し世界を広げ、想像力を豊かにする。これからも、そのための種をまき続ける。

    逗子・葉山 人気記事ランキング

    • 前日
    • 1週間
    • 1か月

    もっと見る

    逗子・葉山 人気記事ランキング

    • 前日
    • 1週間
    • 1か月

    もっと見る

    もっと見る

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    逗子・葉山 人物風土記の新着記事

    逗子・葉山 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS