逗子・葉山 人物風土記
公開日:2026.09.25
認知症を知り、理解を深める「オレンジフェスティバル」実行委員長の 長谷川 静さん 逗子市桜山在住 81歳
楽しくなくちゃ、始まらない
○…認知症への理解を深め、かつ、楽しく学び支え合うまちづくりをめざし、市内3カ所に点在するオレンジカフェ(認知症カフェ)が合同でイベントを実施した。その舵取り役を担った。「認知症でも逗子なら楽しく過ごすことができる。そんな一つのシンボルになれば」。
○…大学まで山梨県で過ごし、エンジニア職を経たのち、夫の海外赴任に伴い渡米。ニューヨークでギターに出会い、インディアナ州では教職経験を生かして現地で暮らす日本人の子どもたちが毎週土曜日に通う「グレータールイビル日本語補習校」で校長を務めた。帰国後は北海道で2000年の有珠山噴火の際に災害ボランティアに従事したほか、政治家秘書など多彩な経歴を歩んできた。
○…認知症支援に携わる原点は、実父と義父の2人がアルツハイマー型認知症だった経験から。「当時はまだ社会的な理解も少なかった。もっと寄り添えたのでは」。そう省みる自分もいた。長年親しんできたギターと音楽療法の知識を生かし、コロナ前までは市内の高齢者施設などを精力的に回り、歌を届ける音楽活動を重ねた。5年前からは逗子市東部地域包括支援センターなどの協力も得ながら、月1回の認知症カフェ「あつま〜る」を立ち上げた。そのほか、主に高齢者を対象にした健康麻雀の会も主宰するなど、市民が温かく集える場を守り続けている。
○…「1人では何もできないからこそ、集うこと。そして手を取り合うことを大切にしたい」。多岐にわたる活動の根底にあるのは、「自分も参加者も楽しむこと」。認知症は何も特別なことではない。そう安心して笑顔で暮らせる逗子を目指し、今日も地域に温かい和を広げていく。
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