羽鳥在住の赤坂玲奈さん(24)がリーダーを務めるチアリーディング日本代表チームが4月26日から28日にかけてアメリカ・フロリダ州で開かれた「ICUチアリーディング世界選手権2017」に出場し、「Team Free Style Pom部門」 で初優勝を果たした。
この大会は世界各国のトップチアリーダーやダンサーが集まり、技を競う年に一度の公式国際試合。今年は70カ国、約2400人が出場した。
競技は2分30秒以内の演技を9人の審査員が、テクニックや振付構成、印象点などを100点満点で評価。最高点と最低点を除いた合計点が競われた。
赤坂さんは昨年10月、都内で開かれた日本代表選考会で自身がリーダーを務めるダンスチーム「PLANETS」を率いて優勝。14歳から28歳までの17人の代表メンバーと共に世界選手権へ臨み、順調に駒を進めた。決勝戦では、腕や足など全身を使い、メリハリのあるジャンプやターンを加えた一糸乱れぬ演技と笑顔で会場を沸かせた。
結果発表では上位3チームがフロアに集められ、3位のメキシコ、2位のアメリカが順に呼ばれ、日本の優勝が決まると、メンバーは泣きながら喜び、国歌を斉唱したという。
「努力は必ず結果になる」
「幼いころにテレビの前でよく踊っていた」という赤坂さんは、3歳でバレエを習い始めた。小学生になってからは本町のダンススクールに通い、強豪ダンス部を有する県立金沢総合高校に進学すると、ジャズダンスなど様々なダンスの練習に励んだ。現在は歯科衛生士として働きながら都内のスタジオへ通い、技術に磨きをかけている。練習は終業後の午後9時ごろから終電までが中心。大会前はほぼ毎日稽古に通った。
世界選手権を前に所属チーム「PLANETS」が何度もオーディションと練習を重ねていた昨年3月、リーダーとして指名を受けた。日本チーム監督の北垣美砂さんは「技術力の高さと、2年前の日本代表に選ばれなかった悔しさを今回のチームに伝えることが出来る存在だった」と選考理由を話す。
プレッシャー乗り越え
社会人で練習時間も限られ、メンバーとの密なコミュニケーションをとることに苦労したという赤坂さん。大会が近付くにつれ、メンバーの精神状態は不安定になり、心がバラバラになりかけることもあった。リーダーとして責任感からプレッシャーを感じ、自身も「辞めたい」と感じたことも。そうした危うい状況で、ミーティングを開いて「世界制覇」という高い目標を再確認して結束を固めてきた。
世界選手権では、出場経験者として会場の雰囲気にメンバーがのまれないようにと、気を使ったという。「動揺せず、これまで特訓を重ねてきたことを信じ、集中して本番に臨んでもらうよう、みんなに訴えた」。
北垣監督は「年齢幅のあるチームの中堅として、上と下をうまく繋げる存在となってくれた。特に若いメンバーの面倒をよく気にかけてくれた」と評価した。
「優勝が決まった時は夢のようだった。努力すれば結果も必ずついてくると改めて感じた。今後はチームとしてさらにレベルを上げ、2連覇を目指したい」と笑顔で語った。同時開催されたクラブチーム世界大会「The Dance Worlds」の「OPEN POM部門」にも「PLANETS」のリーダーとして出場し、チームを優勝に導いた。
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