藤沢市が計画していた、小田急線片瀬江ノ島駅前広場の車道廃止が事実上白紙になったことが1日、明らかになった。市は歩行者の安全管理などから、東京五輪開幕までの整備完了を目指していたが、車道を生活道路として利用する近隣住民から反対意見が続出。「現状のまま計画を進めることは不可能」と判断した=中面に関連記事。
対象となっているのは、駅前広場を南北に縦断する長さ約50mの車道。北側を住宅街、南側を国道134号線と繋ぐ市道と接続している。
市によると、駅前広場は民有地で1957年に都市計画決定。同電鉄が2020年東京五輪に向けて駅舎を整備する時期と合わせて、市が再整備する予定だった。
駅前広場は特に観光シーズンは多くの歩行者が行き交う一方、現状は歩行者と車両との動線が混在。市は安全確保のためとして今年7月に車道廃止を決定した。
だが、計画を知った近隣住民から生活道路が利用できなくなることや市が示す迂回路案などについて不満が噴出。10月23日には「小田急片瀬江ノ島駅周辺の安全を守る会」(岡本美江代表)が355人分の署名を添え、車道廃止の中止を求める要望書を市に提出していた。
1日、片瀬市民センターで行われた住民説明会で市担当者は「地元からこれだけ反対がある中で、計画を進めることは不可能。一度立ち止まって考える必要がある」と述べ、事実上、車道廃止を白紙撤回することを認めた。今後は安全確保策などについて警察や住民と意見交換しながら計画を再検討するとしている。
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