―まずは再整備の背景について教えて下さい。
鈴木「現在の駅は1979年に完成したものです。老朽化が進み、利便性や回遊性の難に加えて、バリアフリー化など時代に即した対策も十分ではありませんでした。またJR―小田急の乗り換えと、南北自由通路を通行する人との動線が交差し、通勤通学時に混雑していることも課題でした。再整備はこれらの解決を図ることが目的です」
―南北を繋ぐ自由通路の拡幅と駅舎改修も実施が決まりました。経済団体として再整備への期待感はいかがでしょう。
増田「3線が乗り入れる藤沢駅はまさに街の核。より多くの人が周辺の商店街や商業施設に足を運ぶ人が増えるのではないかと期待しています。また駅舎が湘南の玄関口に相応しい、どんな装いになるのか、とても注目しているところです。目に見えるものが良い方向に変われば、周囲の商業者も新しい事業展開を模索する。地域経済の活性化にも繋がるでしょう」
―再整備による民間投資は市長も期待を寄せていますね。
鈴木「公共施設だけでなく、駅周辺では建て替え時期を迎えている施設も少なくありません。まずは駅を時代に合ったものに改修することで、民間の事業者が前向きに考える起点にしていきたいと考えています」
増田「商業者の間でもこれを契機にしたいという声を耳にします。好機ととらえれば先取りしようとするのが商売人。波及効果に期待したいところです」
―年末にリニューアルするサンパール広場については。
鈴木「待ち合わせに利用できる広場や休憩場所、イベントでの活用も可能な、皆さんがゆったりと過ごせる空間に生まれ変わる予定です。またエスカレーターやエレベーターも整備されますので、子どもや高齢者、障がいをお持ちの方でもより利用しやすくなります」
―広場の利用を一元管理するエリアマネジメント構想の進捗はいかがでしょう。
増田「鉄道事業者や商連、商工会議所、市などを中心に今年度中にも設立準備委員会を立ち上げ、その後正式に組織を発足させる予定と伺っています。従来広場を利用するには煩雑な事務手続きが必要でしたが、これを軽減し、どなたでも利用しやすくすることが目的です。常に人が集まり楽しめる場所を、皆さんと協力しながら目指します」
鈴木「行政主導よりもきめ細やかな維持管理が可能になり、自由な発想も生まれやすいでしょう。私自身楽しみにしています」
―外国人観光客の来訪に加え、藤沢駅周辺では人口も増えています。これをどう地域の活性化に結び付けますか。
鈴木「駅周辺は様々な機能が集約されていますから、その意味で再整備は街の魅力を高めるまたとない機会。活性化はもちろん、官民で協働しながら高齢者や子育て世代にも優しい、『ユニバーサルデザインのまちづくり』を推進していく考えです」
増田「これからも住んで良し訪れて楽しい居心地の良い、活気溢れる地域であり続けるよう、地域が一体となった(エリアマネジメントの)取り組みが必要だと思います。またその取り組みが藤沢駅周辺にとどまらず、市内に広がることを期待します」
―最後に、令和はどんな時代になると思いますか。
鈴木「経済が右肩上がりの時代はすでに過ぎ去りました。市民を始めとし、街に携わる人が地域を見つめ直し、郷土愛や人の和、元気が育まれる。そんな時代であれば」
増田「やはり令和は今の若い人の時代。我々は一歩引いて、次の世代のお手伝いをしていかないと人は育ちません。市長が言うように、世代の垣根を越えて繋がっていく。そんな時代になるのだと思います」
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