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4月19日
少子化やコロナ禍で、学校近くで一人暮らしをする大学生が減少傾向にある中、空きアパートを活用し、高齢者支援につなげる一風変わった事業が亀井野で始まった。条件を満たした入居者の家賃を半額にする代わりに、同じ建物に住む高齢者に接点を持ってもらい、多世代で支え合う一助にしてもらう。年を重ねても生き生きと暮らせる地域社会を目指す、その名も「ノビシロハウス」――。
小田急線六会日大前駅から徒歩7分ほど。住宅街の一角に深緑色の洒落た建物が見えてくる。建物は2棟あり、南側がワンルーム8室を備える住居棟。北側がカフェやランドリー、医療機関や訪問看護事業者が入居する多目的施設棟だ。
同駅周辺には学生向けのアパートが多くあるが、コロナ禍以降空き物件が増えているという。一方、単身の高齢者は賃貸する場合に入居審査が厳しく、住居の確保が難しい。この2つを掛け合わせることで双方の課題解決につなげようと、亀井野で介護福祉事業所「あおいけあ」を運営する加藤忠相さん(46)と高齢者賃貸住宅などを手掛ける(株)ノビシロ=東京都渋谷区=の鮎川沙代さん(38)が協力し、プロジェクトを開始した。
仕掛けはこうだ。入居者に半額の家賃で住居を提供する代わりに毎日高齢者に声掛けをしてもらう。また月1度、お茶会を通じて高齢者の話し相手になるなど、ソーシャルワーカーとしての役割を担ってもらう。家賃が半額になるのは住居棟の2部屋のみだが、加藤さんらは今回の取り組みが「地域で高齢者を支えるモデルになれば」と期待する。
誰もが「住みたくなる」
建物は加藤さんが購入した築17年のアパートを活用。同事業所の駐車場として利用していた隣地に、多目的機能を備えた施設を新築した。
施設では入居する高齢者の健康管理にも力を注ぐ。敷地内のカフェでは毎月医師に健康相談ができる「くらしの保健室」を開催。また居室には電源のオンオフを感知するセンサーや共用部には顔認証を導入したカメラを設置し、外出頻度や活動量で異変があればすぐに対応する。加藤さんは「若者はソーシャルワーカーとして体験を積むことができ、高齢者は安心して暮らせる。『誰もが住みたくなる』を合言葉にこの仕組みが広がっていけば」と話した。
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