神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2021年1月29日 エリアトップへ

亀井野 空き家活用「多世代アパート」 高齢者を支えるモデルに

コミュニティ社会

公開:2021年1月29日

  • X
  • LINE
  • hatena

 少子化やコロナ禍で、学校近くで一人暮らしをする大学生が減少傾向にある中、空きアパートを活用し、高齢者支援につなげる一風変わった事業が亀井野で始まった。条件を満たした入居者の家賃を半額にする代わりに、同じ建物に住む高齢者に接点を持ってもらい、多世代で支え合う一助にしてもらう。年を重ねても生き生きと暮らせる地域社会を目指す、その名も「ノビシロハウス」――。

 小田急線六会日大前駅から徒歩7分ほど。住宅街の一角に深緑色の洒落た建物が見えてくる。建物は2棟あり、南側がワンルーム8室を備える住居棟。北側がカフェやランドリー、医療機関や訪問看護事業者が入居する多目的施設棟だ。

 同駅周辺には学生向けのアパートが多くあるが、コロナ禍以降空き物件が増えているという。一方、単身の高齢者は賃貸する場合に入居審査が厳しく、住居の確保が難しい。この2つを掛け合わせることで双方の課題解決につなげようと、亀井野で介護福祉事業所「あおいけあ」を運営する加藤忠相さん(46)と高齢者賃貸住宅などを手掛ける(株)ノビシロ=東京都渋谷区=の鮎川沙代さん(38)が協力し、プロジェクトを開始した。

 仕掛けはこうだ。入居者に半額の家賃で住居を提供する代わりに毎日高齢者に声掛けをしてもらう。また月1度、お茶会を通じて高齢者の話し相手になるなど、ソーシャルワーカーとしての役割を担ってもらう。家賃が半額になるのは住居棟の2部屋のみだが、加藤さんらは今回の取り組みが「地域で高齢者を支えるモデルになれば」と期待する。

誰もが「住みたくなる」

 建物は加藤さんが購入した築17年のアパートを活用。同事業所の駐車場として利用していた隣地に、多目的機能を備えた施設を新築した。

 施設では入居する高齢者の健康管理にも力を注ぐ。敷地内のカフェでは毎月医師に健康相談ができる「くらしの保健室」を開催。また居室には電源のオンオフを感知するセンサーや共用部には顔認証を導入したカメラを設置し、外出頻度や活動量で異変があればすぐに対応する。加藤さんは「若者はソーシャルワーカーとして体験を積むことができ、高齢者は安心して暮らせる。『誰もが住みたくなる』を合言葉にこの仕組みが広がっていけば」と話した。
 

藤沢版のトップニュース最新6

「魔の7歳」どう防ぐ

小学生の交通事故

「魔の7歳」どう防ぐ

警察署「危険箇所共有を」

4月19日

湘南を遊び尽くせ

Locomo代表、栗原さん開発

湘南を遊び尽くせ

アプリで地域情報発信

4月19日

各市街地で軒並み上昇

市内公示地価

各市街地で軒並み上昇

住みやすさとブランド影響

4月12日

湘南がプレーオフ進出

プロバスケB3リーグ

湘南がプレーオフ進出

決め手は得失点差「1」

4月12日

笑顔の繰り手 活動に幕

笑顔の繰り手 活動に幕

人形劇サークル「あひるの子」

4月5日

タッチで移動円滑に

江の島エスカー

タッチで移動円滑に

混雑解消へキャッシュレス化

4月5日

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook