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みその台親松英治さん 木彫のマリア像 長崎へ 「一生の仕事」40年かけ完成

社会

掲載号:2022年5月13日号

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作業場でマリア像を見上げる親松さん
作業場でマリア像を見上げる親松さん

 みその台在住の彫刻家、親松英治さん(88)が、「一生の仕事」として取り組んできた全長約9・5mに及ぶ木彫の聖母マリア像がいよいよ完成の時を迎えた。構想から数えて40年以上。長崎県南島原市への寄贈を前に、今週末、一般公開が予定されている。

 完成したマリア像は高さ約9・5m、幅約2・3m。木彫りのマリア像としては世界でも類を見ない大きさながら、すべてを一人で彫り上げた。

 聖園女学院の敷地内にある親松さんの作業場では天井の高さが足りないため、上半身と下半身に分けて作業。素材には樹齢200〜300年の巨大なクスノキを使った。「材料費だけで1500万円くらいかかっているんじゃないか」と親松さんは笑う。

 熱心なキリスト教徒の親松さんは、若い頃に長崎県島原市を訪れた際、島原の乱による犠牲者を弔う慰霊碑がないことを知った。「キリスト教は何ら迫害を受けるべき宗教ではない。犠牲者の魂を陽の当たる場所に連れ出してあげたい」。義侠心にも近い気持ちが芽生えたと当時を述懐する。

 彫刻家として何ができるか、宿泊先で思案していた時、得体の知れない振動を感じて眠れなくなった。「マリア像を作ってほしい。そんな声が聞こえた気がした」。自分の人生をかけるべき仕事が、生きてきた意味が、見えたと感じた。

 背中を押す契機となったのが、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世の存在だ。1981年、教皇が初めて訪日した際、思い切って木彫りのマリア像と、島原への思いをしたためた手紙を送った。すると後日、「あなたの人生を祝福する」との返信が届いた。その後も交流は続き、手元には3通の手紙が残る。「絶対に作り上げる、そのための勇気と支えをもらった」

 生活費を捻出するため、彫刻家としての仕事をこなしつつ、空いた時間はすべて像に向かってノミを振るった。顔部分から作り始めたのは、自分がいつ倒れても作品の体をなすように、との思いからだ。

14・15日一般公開

 マリア像に心血を注ぎ始めて40年。現在の作業場でできる仕事はほぼ終わったと感じている。6月には南島原市に移送されることが決定。残すのは現地での作業のみだ。

 みその台1の2にある作業場で行われる一般公開は、5月14日(土)、15日(日)の午前9時から午後5時まで。

 問合せは親松さん【携帯電話】080・5015・3429。

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